日経マネーデジタルの「FP快刀乱麻 」というコラムはいわゆる「ベテラン」のFPが登場し、「辛口の批評」というのをウリにしていますが、辛口というより単なる主観、偏見が多く、下手をすると理解不足まであったりしてこのブログでも何度か取り上げました。
収入保障保険と税金
「変動金利は危険です」、みんなで叫べば怖くない
落とし穴の落とし穴
落とし穴の落とし穴のつづき
(これは全て深田晶恵さんの記事でした…)
そして、そのFP快刀乱麻にも登場するFPの「紀平正幸さん」という方の発言の信用性について、私は以前言及しました。
先日目にした紀平さんのFP快刀乱麻の記事は完全に意味不明でした。
その中の
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しかし、健康保険だけでは足らないとして、民間の医療保険にもこぞって加入しているのだ。40歳夫婦の家族の場合、一般に医療保険料が年収の約3.8%程度にもなる。
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という部分について考えてみます。
例えば、40歳の方で年収500万円でしたら、3.8%というと190,000円となります。12で割ると15,833円。医療保険の月払保険料が15,833円なんてご家庭は見たことないです(ご夫婦の合計としても)。年収400万円としても、3.8%は152,000円。12で割ると12,667円。やはり、年収400万円程度で医療保険の保険料がこんなご家庭を見たことはありません。
どう考えても、この数字、論拠に妥当性が見当たらないんですよね。この3.8%の根拠ってどこにあるのでしょうか?保険料の支払いには短期払いと全期払い(終身払い)があり、短期払いであれば全期払いよりも保険料が表面的には高くなります(その代わりに支払う期間が短くなります)。こういった部分の分析とかも皆無ですよね。これらを欠落させることは保険を語る上であり得ません。
「万一」に備えても、「毎日」の生活が破たんするようでは本末転倒だ。
とありますが、紀平さんの記事こそ根拠がなく、破たんしています。いわゆる「ベテラン」がこういうレベルの記事しか書けないんだから、新参者がこんな程度 になるのも仕方がないのでしょうか…私は優しいのであえて言葉にしますが、このレベルの発言を繰り返させたら、本人が哀れです。これ以上恥をかかせないために、周りの人間が気を使ってあげるべきではないでしょうか。