ブロガーが雑誌を創刊する時代。新特撮情報誌『特撮ゼロ』が熱い!

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ネットメディア全盛の時代に、出版不況と言われて久しい業界へブロガーたちが切りこむ新雑誌って、どんなスタイル?
それが、“読ませる”新特撮誌『特撮ゼロ』。
月刊訪問者20万人を誇る特撮ブログ『特撮ヒーロー作戦!』の主催者が発起人となって創刊された、れっきとした商業誌なんです。

同人誌ではありません

出典: 特撮ヒーロー作戦!

今や新人俳優の登竜門とさえ評価される「平成ライダー」シリーズや「スーパー戦隊」シリーズ、今だ継続を続ける「ウルトラマン」シリーズ。これらは世代を越えたファンを抱える巨大市場となっています。
そんな特撮ですから、当然、出版されている雑誌も少なくはありません。

しかし、俳優メインの特集が少なくなかったり、注目指数の高い「平成ライダー」シリーズなどを中心に、低年齢層へ向けたライトな誌面を提供するマガジンが数多いのも現実。逆にいえば、コアなファン層は雑誌を離れ、特定のシリーズや作品を掘り下げたムック本などに流れているという現象も生じています。

そんな中、あえて20歳代~50歳代という高い年齢層をターゲットに、活字をメインとした雑誌を目指すという『特撮ゼロ』。

企画を担当する前出ブログの執筆者自らが、「まぢでシャレにならない位"文字情報だらけの本"」また「ビジュアル時代を完全逆走する本に仕上がっておりますのでお楽しみにー。」と放言する特撮情報誌には、彼らのどのような思いが込められているのでしょうか?

ユーザビリティに特化した裏表紙

出典: 特撮ヒーロー作戦!

同人誌を含め、出版初心者が完成させようとする誌面には、少なからず独りよがりのものが見受けられます。「自分の書きたいことだけを書いている」のだからそれは当然ですが、商業誌ではそうはいきません。

キャッチーな企画や注目を集めやすい素材など、各雑誌が押さえるテーマに偏りが生じるのは、それを理解する上での1つの現象といえます。具体的には、日曜朝のヒーロータイムに代表されるフレッシュな話題、イケメン俳優たちのインタビュー記事などがその一例といえるでしょう。
逆にいえば、そのことが画一的な誌面を生み出しているともいえるのです。

もちろん『特撮ゼロ』の編集者たちは、そんなことは百も承知で商業誌としてのスタートを切ったに違いありません。

ではここで、8月1日に発行される『特撮ゼロ Vol00(創刊準備号)』の詳細を見てみましょう。

【特撮ゼロ vol00:目次】

テーマ『怪獣&巨大特撮ってどうなのよ? 特撮業界の今と未来が分かる三大特集』

第1特集『破壊神 ゴジラ復活』
・復活ゴジラ ストーリー紹介
・ゴジラ in LA Imax観覧記
・造形デザイナー AKIHITO が語る新ゴジラ
・紀行マンガ『世界いい旅、怪獣気分』
・早わかりゴジラ激闘ヒストリー
・新ゴジラの音楽

第2特集『ウルトラマンギンガの挑戦 ギンガより愛を込めて』
・ウルトラマンギンガ 1STシーズン 徹底ストーリーダイジェスト
・今だから語れるギンガ製作の舞台裏
 岡崎聖(プロデューサー)、長谷川圭一(脚本家)、アベユーイチ(監督)
・総括コラム『ギンガの残したもの、繋げたもの』切通理作
・試験に出るギンガトリビア集
・岡崎Pに聞く"ギンガの未来"『ウルトラマンギンガS』最新情報

第3特集『今、怪獣に挑む野郎ども』
・河崎実『地球防衛未亡人』監督インタビュー
・岡部淳也『バ怪獣ゴメラ』プロデューサーインタビュー
・寒河江弘『ご当地怪獣』造形家インタビュー
・川北紘一『次世代に伝えたいもの』特技監督インタビュー
・特別寄稿『MM9』山本弘『怪獣小説の書き方』
・大阪芸大特撮伝承<次世代若手特撮マンの挑戦>
・西の聖地『怪獣市場2』ルポ&インタビュー

・THE NEXT GENERATION『パトレイバー』
 大怪獣出現か? 田口清隆監督インタビュー

・ツイハークも怪獣映画に...!

・業界&執筆陣&読者が語り尽くすアンケート企画『私の好きな怪獣』

出典: 特撮ヒーロー作戦!

表紙を見開きで見ると、こんな感じ

出典: 特撮ゼロ プレスリリース

いかがでしょうか。
一読して「平成仮面ライダーシリーズ」や「スーパー戦隊シリーズ」に対する言及がないことがお分かり頂けると思います。

誌面を埋め尽くすのは「ゴジラ」や「ウルトラマン」といった、いわゆる“巨大特撮”に対する過剰なまでの執着。
いかに特集のテーマがそうであれ、今やヒット映画の上位を賑わすまでに成長した「仮面ライダー」や「戦隊ヒーロー」などのキャラクター・アイコンを華麗にスルーすることは、創刊準備号の船出としては初めから“最強の武器”を手放しているといっても過言ではありません。

しかし、新特撮誌『特撮ゼロ』のテーマを理解すると、そこに編集者たちの思いのたけが見えてきます。
そのヒントとなるのが『特撮応援マガジン』というキーワード。

出版社としては最も購買層を狙える特撮テーマであり、日本の特撮ヒーローとしては鉄板のキャラクターに進化した「平成仮面ライダー」や「戦隊ヒーロー」ではなく、あえて視点をスライドさせたテーマの特撮を応援したい。

もちろん「ウルトラマン」シリーズも世代を越えた普遍的なキャラクター。そういう意味では、既述の文章には矛盾を感じる人もいるかもしれません。
しかし、プレスリリースの文章を引用するならば......、

だから『ウルトラマンギンガS』をフィーチャーする

今夏10年ぶりの復活で話題になっている”ゴジラ”ですが、実は時を同じくして”ウルトラマン”の新作がスタートする事はご存じでしょうか?
(中略)
現在、ゴジラのみを報じる雑誌は多々あれど、新作ウルトラマン、そしてその他の怪獣コンテンツまで俯瞰して、徹底的に”その今”を報じる雑誌は市場に見あたりません。

出典: 特撮ゼロ プレスリリース

あえて『仮面ライダー』や『戦隊ヒーロー』に触れない理由

出典: ウルトラマンギンガS 公式インフォメーション

本来ならば、2014年7月15日にスタートしたばかりの『ウルトラマンギンガS』は、いま“最もフレッシュな特撮ヒーロー”であるはずなのです。

だからこそ、あえて「応援したい」。
仮面ライダーや戦隊ヒーローを切り離してでも。

“特撮応援マガジン”というキーワードからは、こういう編集者たちの熱い思いが見え隠れしています。

『特撮ゼロ』に見るロック・スピリット

出典: 特撮ヒーロー作戦!

ちなみに、編集者の1人が刷り上がったゲラを知人に見せたところ、思わず「ロックだ....」と答えられたそうですが、むべなるかな。

いまの時代、ネットでメディアを立ち上げるハードルは、以前と比べるとかなり低くなっています。ネットを中心に活動する人物がメディアを立ち上げようと考える時、まず思い浮かぶのがネット媒体であることは想像に難くはありません。

それに比べ、出版不況と呼ばれて久しい業界で新たな雑誌を創刊し、それを成功させるというハードルは決して低くはないことでしょう。

ましてや出版初心者のブロガーが仲間を集って新会社を設立し、創刊準備号としては鉄板のメジャーな情報をあえて割愛するという、リスキーなコンテンツ。
そして、ビジュアル時代にあえて活字をメインとした構成で、高い年齢層をターゲットとした媒体を提供しようとする『特撮ゼロ』のチャレンジ精神。

そこには間違いなく、ロックに通じるものがあるといえるでしょう。

今年は、まさに「怪獣の夏」!

新ハリウッド版『GODZILLA』もついに公開された今年は、“怪獣の夏”!
『特撮ゼロ』は、まさに怪獣の夏に熱い特撮スピリットを持つファンだけが送り届けることのできる、期待の新特撮情報誌といえそうです。

新特撮雑誌『特撮ゼロ』詳細情報

誌名:特撮ゼロ 創刊準備編
発行元:株式会社アオ・パブリッシング
発売元:冒険支援株式会社
ISBN9784-908021-008
発行日:2014年8月1日
発刊サイクル:季刊
定価:1080円(税込:創刊準備編 特別価格)

出典: 『特撮ゼロ』vol00(創刊準備編) | 株式会社アオ・パブリッシング

書店でのご注文は、ISBNをお忘れなく。
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■前回の記事はこちら:【オンリーラヴ】猫が好きすぎるナマケモノの愛撫が濃すぎる件

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ヴンダーカンマーに暮らすことが夢のフリーライター。歴史とサイエンスフィクションを渉猟しつつ、海外ネタを中心にコタク・ジャパンやAmp.さんなどで執筆させていただいております。座右の銘は「案ずるより産むが易し」。猫好き、レトロ好き、映画好き。広く浅くがモットーです。

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