北京 北京=林望、倉重奈苗
2014年7月29日23時12分
中国共産党は29日、胡錦濤(フーチンタオ)政権で最高指導部にあたる政治局常務委員を務めた周永康(チョウヨンカン)・前党中央政法委員会書記(71)を重大な規律違反の疑いで立件することを決めた。1949年に共産党政権が成立して以来、文化大革命などの政治的混乱期を除き、常務委員経験者が摘発されるのは極めて異例だ。
習近平(シーチンピン)指導部は周氏の立件を通じ、いかなる高官も例外なく取り締まる「反腐敗」への強い姿勢を示して国民の支持を集め、政権基盤を強める構えだ。ただ、前代未聞の反腐敗の徹底ぶりに党内の反発を生む可能性もあり、政権の求心力強化につながるかははっきりしない面もある。
周氏は常務委員では最下位の党内序列9位だったが、江沢民・元国家主席を政治的な後ろ盾とし、警察などの治安当局を担当。また「石油閥」と呼ばれる国有石油大手企業の利益を代表する指導者としても強い影響力を発揮し、2012年秋の党大会で引退した。
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朝日新聞国際報道部
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