米国合宿に旅立った村田=成田空港で(竹下陽二撮影)
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WBC世界ミドル級11位の村田諒太(28)=三迫=が28日、成田発の航空機で渡米した。村田はラスベガスとロサンゼルス郊外のビッグベアを拠点に、WBC同級22位でメキシコ・ミドル級王者アドリアン・ルナ(24)=メキシコ=とのプロ第5戦(9月5日、東京・代々木第二体育館)に備え、約4週間の合宿に入る。
「みなさん、お疲れさまです。ついこの前、成田までご足労いただいたばかりなのに」。村田が報道陣に律義に頭を下げた。8日に渡米し、ロス郊外ビッグベアのサミットジムで、ミドル級最強戦士、WBA世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の合宿に参加して20日に帰国したばかり。なのに、わずか1週間ちょっとで米国にとんぼ返りだ。
今回はスパーリングパートナーの都合で、前半はラスベガス、後半はビッグベアで練習を行う。防衛戦を終えたばかりのゴロフキンは当地にいないが、世界の一流ボクサーが集結するメッカだけに練習相手には事欠かない。前回キャンプでゴロフキンにマンツーマンで指導をしてもらった村田は「前回キャンプで得たものを大切にしていきたい。攻撃の時、バタバタしないこと。打とう打とうと焦るとパンチは当たらない。ゴロフキンはしっかり、地に足がついていて一つ一つの動作は確実。マネをしたい」とキッパリ。
そのゴロフキンは26日、ニューヨークで3回TKO勝ちを収め、11度目の防衛に成功。戦績を30勝27KO無敗とした。ネットで映像をチェックした村田は「安全運転すれば確実に勝てるのに倒しに行く。アメリカでカザフスタン人の人気が出るにはKOしかない。その運命を背負って倒すのが、すごい。勉強になる。ボクもそうなりたい」と決意も新たに機上の人となった。 (竹下陽二)
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