佐世保高1女子殺害報道でテレビ朝日「モーニングバード!」が、コメンテーターの発言を「誤解を与える」として謝罪
スタジオには「少年犯罪に詳しい犯罪学の専門家」として、法学者で中央大名誉教授の藤本哲也氏が招かれていた。司会の赤江珠緒アナウンサーが事件について意見を求めると、藤本氏は2004年に同じ佐世保で起きた小6女児同級生殺害事件を類似したケースとして取り上げた。
藤本氏は「今回の事件(高1女子殺害事件)にあてはまるかどうかは分かりませんが…」と、前置きしながらも「彼女(小6女児同級生殺害事件の加害者)が『アスペルガー障害(本来はアスペルガー症候群)』という事実が分かってきた」とコメントし、高1女子殺害事件にも同様の可能性があることを指摘した。
また「アスペルガー障害」について藤本氏は「普通の会話なんかは問題ないですが、一つのことについて非常にこだわって、コミュニケーションが上手くいかない」「殺しても悪いと思っていない、被害者の痛みが分からない、特別なコミュニケーション障害を持った子どもがいる」と説明した。
コメンテーターの青木理氏はこれに対し「アスペルガー障害だからといって犯罪を犯すわけではなくて、むしろ天才型の人もいるんですよ」などと藤本氏の見解を補足した。
その後番組は滞りなく進行したが、後半に小松靖アナが登場し「アスペルガー障害が犯罪を引き起こす原因になりうると取られかねない誤解を与える発言がありました。ここで改めてお詫びをいたします」と原稿を読み上げ、頭を下げる場面が放送されることになった。
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