逮捕の女子生徒、小6で給食に洗剤入れた 小動物解剖など問題行動も
長崎県佐世保市の高校1年・松尾愛和さん(15)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された女子生徒(16)が「人を殺してみたかった」「遺体を解体してみたかった」との趣旨の供述していることが28日、捜査関係者への取材で分かった。遺体のそばからはハンマーやのこぎりが押収されたことも判明。また遺体の腹部が大きく切り開かれていたことも、捜査関係者への取材で分かった。県警は殺害後に遺体を解剖しようとした可能性もあるとみて、調べている。
殺人容疑で逮捕された女子生徒は、小学校時代にも給食に異物を混ぜる問題行動を起こしていた。
学校関係者は「4年前の、あの問題ことですね…」とつぶやいた。小学6年だった2010年12月、同級生の給食に塩素系の洗剤を混入させたという。担任の教諭には「バカにされたので入れた」と説明。幸い、同級生は無事だった。
また、県警によると、中学時代には小動物を解剖したこともあったという。警察関係者は「小学校の騒動や中学時代の(解剖していたという)うわさは把握している」と話した。
女子生徒は小学生時代から父と実母の影響でスポーツに打ち込み、昨年は父親とともに国内の大きな大会に出場するほど、好成績を残している。また、小学生時代には佐世保市の絵画コンクールで賞を取るなど、文武両道の女の子だった。中学時代は放送部に所属。「お兄ちゃんが総理大臣になるって言っているから、私はNHKのアナウンサーになりたいの」と知人に夢を語った。
生活が一変したのは、実母が昨年10月、膵臓(すいぞう)がんで亡くなってから。今年4月から市中心部のマンションで一人暮らしを始め、父親は5月に再婚した。
「お母さんが亡くなって、すぐにお父さんが別の人を連れてきたから、お母さんのこと、どうでもいいのかな」と幼なじみの女性(17)に落ち込んだ姿を見せたという。苦しそうに話す女子生徒の様子に、幼なじみは「家にいづらくなり一人暮らしを始めたと思う。親のストレスが事件の一番の原因では」と話した。
女子生徒と高校の同じ学年だという生徒は「あまり他の生徒との交流もなく冷静で、無口なことで逆に目立つ存在だった。最近は授業には出てなかったと思う」と話した。