米アマゾン・ドット・コムは28日、米国内で顧客がデザインを指定した様々な立体物を3Dプリンターで製造し、配達するサービスを始めた。顧客の要望に合わせ素材や色、形のパターンが変更可能で、イヤリングなどの装飾品や玩具など200以上の商品を注文できる。アマゾンが自社市場をつくることで、受託製造の普及が進みそうだ。
40ドル(約4000円)以下の製品が中心で、注文を受けた出店業者が3Dプリンターで出力し、発送する。アマゾンはネット通販事業の裾野の広さを生かし、デザイナーやメーカー、販売者と消費者を結びつける。3Dプリンターによる製造受託の市場としては世界最大規模となる。
サイトには2次元の製品画像に加え、回転して奥行きなどがわかりやすく見える立体的なイメージも添えた。素材は樹脂だけでなく、金属のものもそろえる。デザインソフトに習熟していない一般消費者は3Dプリンターで作る製品を発注するのは難しいが、アマゾンはこれをいくつかのパターンに単純化し、発注しやすくした。
(シリコンバレー=兼松雄一郎)
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