野村、イタリアの警察が1億400万ユーロ押収-シチリアめぐり
7月28日(ブルームバーグ):イタリアの警察当局は野村 ホールディングスから1億400万ユーロ(約142億円)相当の資産や現金を押収した。同社が金融危機前の数年に複雑な金融商品を利用してシチリア政府を欺いたと当局はみている。
警察の電子メールでの発表によると、野村は2000-06年のデリバティブ(金融派生商品)取引でシチリアに約1億7500万ユーロの損失を負わせたとされる。当時の従業員4人と他の3人がこれに関与したという。関与した個人の名前は明らかにされていない。
野村は電子メールで、状況を精査中であり、問題について検察に協力するとコメントした。野村のロンドン在勤広報担当者はブルームバーグ・ニュースの電話取材に対し、問題のバンカー4人はもはや野村の従業員ではないと述べた。
シチリアを含め米欧の自治体は米サブプライム危機でリスクが浮き彫りになる前に、デリバティブで損失を被っていた。
警察によると、イタリア金融警察は野村から9800万ユーロ相当の銀行口座やクレジットを押収したほか、7人の容疑者に属する600万ユーロの不動産、株、現金を差し押さえた。同額は野村がシチリアとの取引で得た利益とされる。
警察によれば、シチリアは債務再編のための3つのデリバティブとヘルスケア関連債務の証券化で損失を被った。
原題:Police Seize $140 Million From Nomura in Sicily Fraud Case(1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ミラノ Sonia Sirletti ssirletti@bloomberg.net
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更新日時: 2014/07/29 03:40 JST