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大鳳の恋愛小説

てぅぬ

2014年04月18日 22:48

リクエスト２回目。大鳳さんのイメージ壊したらごめんなさい。

今回もマックスコーヒー仕立てとなっております。お気をつけて。
なかなか書くのに慣れません。

次回は瑞鶴さんです。まだ持ってない艦娘です。気合！いれて！行きます！

追記：タグ追加ありがとうございますうううううう！！めっちゃ嬉しいです！これからもがんばります！！
追記：ブ、ブクマがこんなに・・・あ、ありがとうございます！びっくりです！

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この泊地には珍しいことに図書館がある。正直、使う子達は決まっている。
私は本を読むことが好きだ。この図書館も私の趣味で作ったものでもある。
ここの運営などは私がすることになってるが、不可能である。
毎日やらなければならない任務や、戦線の変化など報告しなければならないことは山ほどあるのに付け足して毎日の図書館の運営など無理である。
だが、いつも戦いで疲れた艦娘には体もだが、心にも休息をとってもらいたい。
よって、毎日の運営を秘書艦の子にやってもらうことが多いのだ。
しかし、いつまでもほかりっぱなしという訳にもいかないので
昼休みは毎回、図書館に来て手伝いをしている。

「毎日すまんな。大鳳。」
「いえ。秘書艦の勤めですし、私も本が好きなので構いませんよ。」
「そうか。今日はどれぐらい貸し出しがあったか？」
「いつもと変わらずですね。ですが、貸し出されている本が恋愛物に偏ってます。」
「やっぱそうか・・・」

ここを使うのは年頃の女の子ばかりである。図鑑や少年漫画にはあまり出番がないだろう。
まぁ、少年漫画は読まれなくも無いが・・・

「あの提督。意見具申してもよろしいでしょうか？」
「いいぞ。それと、今は昼休みだ。作戦会議でもないからもっと気を抜いてもいいぞ。」
「ありがとうございます。先ほども申しましたが貸し出しされている本が恋愛物に偏ってきています。」
「そうだな。新しい本を買うか？でも、資金があまりないぞ？それと場所も・・・」
「はい。ですのでここ一年の間に貸し出しがされていない本を売り、それも資金にするのはどうでしょうか？」
「ああ。そうすれば場所もできるな。こんどの週末に行くか？」
「はい。私もその意見に賛成です。」
「んじゃ、今週な。」

そう言って借りに来た本を探す。今回はちょっと前に大鳳に進められた本を読もうと思う。
こういう本を読む機会がないからこっち側に来るのは初めてだな・・・あった。コレだ。

「これ借ります。」
「あ、提督。これ読んでくれるんですか？」

大鳳が進めてくれたのはファンタジー系の恋愛小説だった。普通の本で約２８０Ｐぐらいのだ。

「おう。大鳳に進められたからな。やっと読めるよ。」
「あ、ありがとうございます。まさか読んでいただけるなんて思ってませんでした。」
「いや、大鳳が面白いって言うぐらいだからね。この恋愛小説。楽しみだ。」
「ええ。読んで後悔はさせませんよ。」

時計を見たらもうすぐ昼休みも終わるころ。急いで図書館を出る。私の頭はもう本をいつ読もうか考えていた。
本を読むために徹夜するんだろうな・・・と、読み出したら止まらない自分の悪いクセを思い出していた。

[newpage]

そして週末・・・

大鳳との約束の日になった。買う本をリストに上げてまとめる。
それに見合ったお金を用意して出発する準備は万端だ。
集合時間前に大鳳はもう来ていた。

「提督。車で行くのですか？」
「ああ。持ち運ぶのめんどくさいし、車のほうが便利だろ？ちょっと遠いし。」
「それもそうですね。」
「いつもの場所でいいか？」
「はい。」

いつも本を買っている店に行く。行きなれた店で店員も顔見知りの人が多い。
泊地から小さめの自動車が出て行く。プロロロロと控えめの音を出しながら道を進む。

「そういえば、提督に紹介した本ですが私も買ってたんですよ。」
「そうだったのか。じゃあ、買う前にあるって知れればよかったな・・・」
「いえ。私が買ったほうが先でしたし、私の本を図書館に置くのもいやだったので・・・」
「あー、それはしかたがないな・・・」
「どこまで読みましたか？」
「あー、最後のほうの告白前まで読んだかな」
「私もまだそこまでしか読んでないんですよ！」
「まだ最後まで読めてなかったのか。偶然だね。」
「ラスト。どう告白するか楽しみですね。」
「だな。」

そんな話をしていたらいつの間にやら着いていた。
ここの店は大通りに面しているわけでもなく、客はあまり少ないが新しい本から古い本まで
たくさんの本を取り扱っていて、十分な品揃えの場所である。

「では、探してきますね。」
「おう。俺は右側探すから大鳳は左側から頼むね。」
「はい。それでは。」

本を探すためにじっくり本棚とにらめっこをする。買うといっても大量に買うわけじゃない。
ひょいひょいと本を見つけて脇に抱える。恋愛小説のコーナーはそんなにあるわけでもなく
すぐに終わった。むこうで大鳳が止まってるな。何を見ているんだろうか。

「どうした？大鳳？なにか買いたい本でもあるか？」
「いえ、これが少し気になって。」
「これか？」

大鳳が手に持っていた本を持ち題名を見る。
　　　『音読するとしゃべるのが上手くなる！？』
うん。怪しいな。本当にそうか？わからなくもないが・・・

「泊地に帰ったら音読してみるか？」
「そうですね。してみましょう。」

大鳳と一緒にお会計を済まして店から出る。帰ったら本が新しく入ったことを紹介せねば・・・
明日でいいか。今日は休みなんだしゆっくりしよう。

「大鳳。なんか帰りに買ってくか？」
「いえ。提督に悪いです。」
「そうか？なんか小腹が減ったな。ちょうど３時じゃないか。」
「ですが・・・」
「いいのいいの。何が食べたい？」
「そうですね・・・アレがいいです。」

そう言って大鳳は駐車場の端っこで営業しているたい焼きやを指した。
あそこは、けっこう旨いし種類もたくさんあるって聞いたな。ためしに買ってみるか。

「いいぞ。買っていこう。店員さん普通のやつ２つ頼む。」
「ありがとうございます。皆には内緒ですね。」
「そうだな。嫉妬されるからな。」
「そうですね。提督と一緒に出かけて一緒に甘いものを食べてるなんて皆に知れたら大変ですもんね。」
「私と一緒なのは関係ないかも知れないが甘いものは皆好きだからな。こんど皆で来たらどうだ？」
「い、いえ。別にいいですよ。　　　　　　　提督と一緒だからいいのに・・・」
「ん？何か言ったか？」
「な、なんでもありません！」
「そうか？」

　　おまたせしましたー。

アツアツで出来立てのたい焼きをもらった。今焼いていたばかりなので熱い。
「あつっ・・・ふーっ・・・ふーっ・・・」
「大鳳は猫舌か？」
「いや、ちがうと思いますが・・・あつっ・・・」
「こっちの冷めたの食べるか？形は悪いけど。」

すこし熱いのを我慢して二つに千切ったので一気に常温になった。
真っ二つだし普通に嫌だよな。聞かなけりゃよかったな。

「提督。」
「ん？」
「私それほしいです。」
「え！？」
「冷めているのがほしいです。」
「真っ二つだぞ？」
「かまいません。」
「大鳳は猫舌じゃないんだよな？」
「猫舌です。」

あれ。さっきといっていることが逆である。
まぁ、ほしいといっているのだからあげてもいいか。交換だし。

「はい。どうぞ。」
「ありがとうございます・・・」
「冷めてるだろ？」
「はい。ちょうどいいです。」

冷めてるはずなのに一向に大鳳は食べようとしない。
なんだか顔も赤くなってきたぞ？大丈夫か？

「あのぉ？大鳳？」
「大鳳？あれ？」
「なっ！なんでしょうか！？」
「そんなに嫌なら新しいの買おうか・・・？」
「い、いえ！大丈夫です！（パクッ）」
「そうか・・・？」

今の微妙な間なんだったんだろうか。大鳳がいいならいいけど・・・

[newpage]

「ここにある本を全部片付けなければなりませんね。」
「だな。ちゃっちゃと片付けるか。」

ぽっかりと空いたスペースに本を埋めていく。淡々と進んでいきすぐに終わりそうだ。

「そういえば、音読するって言ってたよな。」
「これが終わったらしましょう。」
「どの本を読むんだ？」
「そうですね・・・今二人が持ってる本だと提督が借りてるものですね。」
「そうだな・・・ちょうど二人とも同じ所読んでるんだっけ？」
「そうですね。ちょうど配役もバッチリですね。」

今は、もうラストシーンで、主人公とヒロインが思いを伝え合うシーンだった気が。
確かに配役はぴったりだがなんか恥ずかしいな・・・

「さぁ、終わりました。早く読みましょう？」
「おう・・・」

なんだか大鳳がやけにノリノリなのはなんでだろうか。
私も楽しみではない訳ではないが・・・？

「さぁ、では、２５３ページ開いてください。私から読みますね。」
「おう。」
「『私は貴方と何回も会ってきたけど、いつも離れた所だった。』」
「『しかたがない。僕は騎士。貴方は姫。離れているのは必然です。』」
「『ですが、私は・・・』」
「『僕も同じように貴方を・・・あっ、愛してます』」

ついつい言ったことのない台詞で噛んでしまう。始めはなんとか読まずにすむ方法を探していたが見つけられず、つい戸惑ってしまった。

「提督？しっかり読んでくださいよ？」
「すまん。やはりこういう台詞はなれないもので・・・」
「私もさっきからドキドキしてますよ。」
「そうか？続きを頼む。」
「はい。『私も貴方のことを愛してます。』ここに来たときからずっと。」
「あれ？最後にそんな台詞は無いぞ？」
「そんなことは知っています。提督の番ですよ？」
「お、おう。『ならばお願いです。僕のお願いを素直に聞いてください。』」
「『それはできません。貴方と離れることになるなんて辛すぎます。』」
「『僕は貴方に傷ついてほしくありません。苦しんでほしくないのです。』」
「『ならば、私は私の愛する人について行きます。』貴方を思う気持ちは誰にも負けません」
「恥ずかしいんだが・・・」
「続きを読んでください。ね？提督？」

大鳳がこっちを艶やかな目で見てくる。挑発してるのか？ならばやり返そう。
大鳳が挑んで来たんだからこっちからこっちだってしても許されるはずだ。

「『姫、どうしても一緒に来るのですか？』」
「『はい。私には貴方さえいてくれれば地位も富も名声も入りません。』だからずっと一緒にいてくださいませんか？」
「『本気ですか？』人生のパートナーとして一緒にいてくれるのですか？」
「『はい。』小さな家を買い、二人で仲良くあたたかな家庭を作りましょう。」
「『わかりました。』じゃあ、ずっと一緒ですね。」
「『では、私をここから誘拐してください。』愛してますよ。」
「『よろこんで。』そして、私の妻になってください。」
「え？て、提督そんな台詞は・・・」
「大鳳の番だよ。早く。」
「えっ・・・」
「次は大鳳の番だろ？」

意味を理解してくれたんだろう。大鳳は俯き、耳まで真っ赤にしながら次の台詞を言った。

「私の夫になってください。」

「毎日すまんな。大鳳。」
「いえ。秘書艦の勤めですし、私も本が好きなので構いませんよ。」
「そうか。今日はどれぐらい貸し出しがあったか？」
「いつもと変わらずですね。ですが、貸し出されている本が恋愛物に偏ってます。」
「やっぱそうか・・・」

ここを使うのは年頃の女の子ばかりである。図鑑や少年漫画にはあまり出番がないだろう。
まぁ、少年漫画は読まれなくも無いが・・・

「あの提督。意見具申してもよろしいでしょうか？」
「いいぞ。それと、今は昼休みだ。作戦会議でもないからもっと気を抜いてもいいぞ。」
「ありがとうございます。先ほども申しましたが貸し出しされている本が恋愛物に偏ってきています。」
「そうだな。新しい本を買うか？でも、資金があまりないぞ？それと場所も・・・」
「はい。ですのでここ一年の間に貸し出しがされていない本を売り、それも資金にするのはどうでしょうか？」
「ああ。そうすれば場所もできるな。こんどの週末に行くか？」
「はい。私もその意見に賛成です。」
「んじゃ、今週な。」

そう言って借りに来た本を探す。今回はちょっと前に大鳳に進められた本を読もうと思う。
こういう本を読む機会がないからこっち側に来るのは初めてだな・・・あった。コレだ。

「これ借ります。」
「あ、提督。これ読んでくれるんですか？」

大鳳が進めてくれたのはファンタジー系の恋愛小説だった。普通の本で約２８０Ｐぐらいのだ。

「おう。大鳳に進められたからな。やっと読めるよ。」
「あ、ありがとうございます。まさか読んでいただけるなんて思ってませんでした。」
「いや、大鳳が面白いって言うぐらいだからね。この恋愛小説。楽しみだ。」
「ええ。読んで後悔はさせませんよ。」

時計を見たらもうすぐ昼休みも終わるころ。急いで図書館を出る。私の頭はもう本をいつ読もうか考えていた。
本を読むために徹夜するんだろうな・・・と、読み出したら止まらない自分の悪いクセを思い出していた。

[newpage]

そして週末・・・

大鳳との約束の日になった。買う本をリストに上げてまとめる。
それに見合ったお金を用意して出発する準備は万端だ。
集合時間前に大鳳はもう来ていた。

「提督。車で行くのですか？」
「ああ。持ち運ぶのめんどくさいし、車のほうが便利だろ？ちょっと遠いし。」
「それもそうですね。」
「いつもの場所でいいか？」
「はい。」

いつも本を買っている店に行く。行きなれた店で店員も顔見知りの人が多い。
泊地から小さめの自動車が出て行く。プロロロロと控えめの音を出しながら道を進む。

「そういえば、提督に紹介した本ですが私も買ってたんですよ。」
「そうだったのか。じゃあ、買う前にあるって知れればよかったな・・・」
「いえ。私が買ったほうが先でしたし、私の本を図書館に置くのもいやだったので・・・」
「あー、それはしかたがないな・・・」
「どこまで読みましたか？」
「あー、最後のほうの告白前まで読んだかな」
「私もまだそこまでしか読んでないんですよ！」
「まだ最後まで読めてなかったのか。偶然だね。」
「ラスト。どう告白するか楽しみですね。」
「だな。」

そんな話をしていたらいつの間にやら着いていた。
ここの店は大通りに面しているわけでもなく、客はあまり少ないが新しい本から古い本まで
たくさんの本を取り扱っていて、十分な品揃えの場所である。

「では、探してきますね。」
「おう。俺は右側探すから大鳳は左側から頼むね。」
「はい。それでは。」

本を探すためにじっくり本棚とにらめっこをする。買うといっても大量に買うわけじゃない。
ひょいひょいと本を見つけて脇に抱える。恋愛小説のコーナーはそんなにあるわけでもなく
すぐに終わった。むこうで大鳳が止まってるな。何を見ているんだろうか。

「どうした？大鳳？なにか買いたい本でもあるか？」
「いえ、これが少し気になって。」
「これか？」

大鳳が手に持っていた本を持ち題名を見る。
　　　『音読するとしゃべるのが上手くなる！？』
うん。怪しいな。本当にそうか？わからなくもないが・・・

「泊地に帰ったら音読してみるか？」
「そうですね。してみましょう。」

大鳳と一緒にお会計を済まして店から出る。帰ったら本が新しく入ったことを紹介せねば・・・
明日でいいか。今日は休みなんだしゆっくりしよう。

「大鳳。なんか帰りに買ってくか？」
「いえ。提督に悪いです。」
「そうか？なんか小腹が減ったな。ちょうど３時じゃないか。」
「ですが・・・」
「いいのいいの。何が食べたい？」
「そうですね・・・アレがいいです。」

そう言って大鳳は駐車場の端っこで営業しているたい焼きやを指した。
あそこは、けっこう旨いし種類もたくさんあるって聞いたな。ためしに買ってみるか。

「いいぞ。買っていこう。店員さん普通のやつ２つ頼む。」
「ありがとうございます。皆には内緒ですね。」
「そうだな。嫉妬されるからな。」
「そうですね。提督と一緒に出かけて一緒に甘いものを食べてるなんて皆に知れたら大変ですもんね。」
「私と一緒なのは関係ないかも知れないが甘いものは皆好きだからな。こんど皆で来たらどうだ？」
「い、いえ。別にいいですよ。　　　　　　　提督と一緒だからいいのに・・・」
「ん？何か言ったか？」
「な、なんでもありません！」
「そうか？」

おまたせしましたー。

アツアツで出来立てのたい焼きをもらった。今焼いていたばかりなので熱い。
「あつっ・・・ふーっ・・・ふーっ・・・」
「大鳳は猫舌か？」
「いや、ちがうと思いますが・・・あつっ・・・」
「こっちの冷めたの食べるか？形は悪いけど。」

すこし熱いのを我慢して二つに千切ったので一気に常温になった。
真っ二つだし普通に嫌だよな。聞かなけりゃよかったな。

「提督。」
「ん？」
「私それほしいです。」
「え！？」
「冷めているのがほしいです。」
「真っ二つだぞ？」
「かまいません。」
「大鳳は猫舌じゃないんだよな？」
「猫舌です。」

あれ。さっきといっていることが逆である。
まぁ、ほしいといっているのだからあげてもいいか。交換だし。

「はい。どうぞ。」
「ありがとうございます・・・」
「冷めてるだろ？」
「はい。ちょうどいいです。」

冷めてるはずなのに一向に大鳳は食べようとしない。
なんだか顔も赤くなってきたぞ？大丈夫か？

「あのぉ？大鳳？」
「大鳳？あれ？」
「なっ！なんでしょうか！？」
「そんなに嫌なら新しいの買おうか・・・？」
「い、いえ！大丈夫です！（パクッ）」
「そうか・・・？」

今の微妙な間なんだったんだろうか。大鳳がいいならいいけど・・・

[newpage]

「ここにある本を全部片付けなければなりませんね。」
「だな。ちゃっちゃと片付けるか。」

ぽっかりと空いたスペースに本を埋めていく。淡々と進んでいきすぐに終わりそうだ。

「そういえば、音読するって言ってたよな。」
「これが終わったらしましょう。」
「どの本を読むんだ？」
「そうですね・・・今二人が持ってる本だと提督が借りてるものですね。」
「そうだな・・・ちょうど二人とも同じ所読んでるんだっけ？」
「そうですね。ちょうど配役もバッチリですね。」

今は、もうラストシーンで、主人公とヒロインが思いを伝え合うシーンだった気が。
確かに配役はぴったりだがなんか恥ずかしいな・・・

「さぁ、終わりました。早く読みましょう？」
「おう・・・」

なんだか大鳳がやけにノリノリなのはなんでだろうか。
私も楽しみではない訳ではないが・・・？

「さぁ、では、２５３ページ開いてください。私から読みますね。」
「おう。」
「『私は貴方と何回も会ってきたけど、いつも離れた所だった。』」
「『しかたがない。僕は騎士。貴方は姫。離れているのは必然です。』」
「『ですが、私は・・・』」
「『僕も同じように貴方を・・・あっ、愛してます』」

ついつい言ったことのない台詞で噛んでしまう。始めはなんとか読まずにすむ方法を探していたが見つけられず、つい戸惑ってしまった。

「提督？しっかり読んでくださいよ？」
「すまん。やはりこういう台詞はなれないもので・・・」
「私もさっきからドキドキしてますよ。」
「そうか？続きを頼む。」
「はい。『私も貴方のことを愛してます。』ここに来たときからずっと。」
「あれ？最後にそんな台詞は無いぞ？」
「そんなことは知っています。提督の番ですよ？」
「お、おう。『ならばお願いです。僕のお願いを素直に聞いてください。』」
「『それはできません。貴方と離れることになるなんて辛すぎます。』」
「『僕は貴方に傷ついてほしくありません。苦しんでほしくないのです。』」
「『ならば、私は私の愛する人について行きます。』貴方を思う気持ちは誰にも負けません」
「恥ずかしいんだが・・・」
「続きを読んでください。ね？提督？」

大鳳がこっちを艶やかな目で見てくる。挑発してるのか？ならばやり返そう。
大鳳が挑んで来たんだからこっちからこっちだってしても許されるはずだ。

「『姫、どうしても一緒に来るのですか？』」
「『はい。私には貴方さえいてくれれば地位も富も名声も入りません。』だからずっと一緒にいてくださいませんか？」
「『本気ですか？』人生のパートナーとして一緒にいてくれるのですか？」
「『はい。』小さな家を買い、二人で仲良くあたたかな家庭を作りましょう。」
「『わかりました。』じゃあ、ずっと一緒ですね。」
「『では、私をここから誘拐してください。』愛してますよ。」
「『よろこんで。』そして、私の妻になってください。」
「え？て、提督そんな台詞は・・・」
「大鳳の番だよ。早く。」
「えっ・・・」
「次は大鳳の番だろ？」

意味を理解してくれたんだろう。大鳳は俯き、耳まで真っ赤にしながら次の台詞を言った。

「私の夫になってください。」

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