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転生少女は、乙ゲーの世界を生きる。 作者:☆春虎★

1話

また、新しいの作ったヨ!!
見ておくれヨ!!
作者もキャラ変えてみたヨww
「・・・」

 九重ココノエ 紫音シオン
 前世では、21歳。
 現在は、7歳。
 今は、リナリー・キャシーという名で生活している。
 しかし、前世の記憶がある俺からしたらもうアラサー寸前だ。
 ちょっとした事故で異世界に転生しました。

 さて、どこから話したらいいだろうか。


  ◆  ◇  ◆


 一時間前・・・

 「オラ、オラ、オラ!!」
 「ひぃぃっ!」
 目の前で繰り広げられるイジメ?
 いや、もうこれはイジメというレベルじゃないかな。

 俺は、ここら一帯を縄張りにする暴走族、『炎弧』のリーダー。

 ・・・らしい。

 らしいというもの、誰もが俺をそう呼ぶからなんだけど。

 『総長』ってね・・・。

 俺は、第一女である。
 しかも立派な大人だ。
 成人してるし、いや、成人式には出席してないんだけどね。
 忘れててさ~・・・w
 って、笑い事じゃないんだけど。

 一人称が俺なのは、俺を誰も女と思わないから。
 そもそも、胸もなければ、顔だってかわいいわけでもないし、声だって高くない。
 ただ、女子らしいと言ったら長い黒髪とこの身長の低さくらいだろうか。
 まぁ、男子からして低いというだけで女子の中では高い方だ。
 この身長から、誰も俺が21とは思っていないらしい。
 言ったけど、笑いものにされた、もしくは冗談と受け取られた。
 ということだ。
 ちょっと、悲しい・・・

 そんなことを考えていつもの道をテクテク歩いていく。

 キキキキッーーー!!!!

 そんな音を耳に振り返れば目の前にはトラック。
 生憎、目の前に人がいると思っていなかったのだろう。
 そのまま俺は死んだ。

 意外にも俺の頭は冴えていた。
 死んだということを簡単に受け入れてしまったからだろうか。

 真っ暗な底があるのかもわからない。
 ただ、ひたすら真っ暗な場所。
 そこに、一つの光が生まれる。

 『・・・ォ・・・シォ・・・シオン・・・・』

 誰か分からない、でもとても懐かしい・・・
 すると、頭の中にぼんやりと人影が浮かんで・・・

 そうか・・・

 あなたは・・・

 『あなたが、思い出すその日にまた・・・―――』


  ◆  ◇  ◆


 前世で頑丈かつ健康体だった俺には、病人とやらがとてつもなく慣れない。
 今の俺の体は、まさに病人だ。
 ベットに寝かされ部屋の出入りを禁止されている。
 いや、体はいたって健康なのだ。
 ただ、魔力が多すぎるだけ。
 魔力の多すぎる子供は、うまくそれを制御できないらしい。
 大人なら、うまく魔力を外に出すことができるらしい。
 いや、俺にもどうやら制御はできてるみたいだけど、ここのやつが言い訳に使ってるだけ。
 俺を外に出したくないんだと。

 そのうえ、体力はないし、筋肉もない。

 正直、本当に厄介な体だ。

 ん?何言ってんの?って?
 おいおい、冒頭部分で察しておくれよ。
 転生しちゃったんだよ。
 ファンタジーランドにw
 いや・・・
 普通に、異世界っていうべきだった?

 ここでは、剣も魔法も王も貴族も城だってある。
 ま、もちろん戦争や魔族に魔物、魔獣、精霊なんかもいるらしい。
 らしいっていうのは、俺は一度も見たことがないから。
 見てみたい気もするけどな~

 俺の今の容姿は、黒く長い黒髪、ここは前世と一緒だな。
 ただし、今の姿の方がよっぽど愛らしい。
 と、言っても清楚系な感じ。
 黄色と緑がきれいに混ざった感じの若干緑寄りの大きな瞳。
 日に当たらないからか、病的なまでに真っ白な肌。
 前世だったら、絶対モテるな。
 儚げな感じで。

 とまぁ、現在、7歳でリナリー・キャシーという名前で生活中。
 可愛い名前だこと。

 最近では、ひきこもりがさらにひきこもりになってしまった。

 食事は一応3食あるがかなり祖物なものだし、それ時以外は滅多に人と会わない。

 俺は、この家では厄介者だから。

 俺は元々平民の子供だった。
 俺が5歳のころに母が他界。
 病死だった。

 ここは結構高めの貴族の家らしく、前の主が俺を気に入って拾ってきた。

 ただそれだけなのだ。

 そのころは、まだ嫌がらせも弱かったのだが、彼が死んでからは一層ひどくなった。
 これ以上、ひどくなって家から追い出されでもしたらさすがにきつい。

 子供が一銭もなく暮らしていけるような優しい世界ではないのだ。

 開けた窓の外からは、キラキラと色々な色に輝く粒子たちは風に揺られ踊る。

 この粒子たちは、自然の魔力と呼ばれるものだ。
 風は水色、火は赤、光は金、闇は黒、木々(多分、自然?)は緑、土は茶色。
 こんな風に、魔力には色があってその属性を持つもにはそれのみが見える。
 どうやら、ほとんどの人には見えないらしい。
 平民のころ、軽蔑された経験あるのでよくわかる。

 そもそも、俺には魔法の属性がいくつあるのか知らないからよくわからない。
 ただ、ほとんど使えると思う・・・とだけ言っておこう。

 なぜかと言われるとわからない、と答えることしかできないのだが。
 元々、頭に知識が入っていたのだから仕方ない。

 文字は・・・

 普通の文字は書けない。
 いや、書けなかった、と言っておこう。
 もちろん教えてくれる人もいなかったから、独学ということなのだが・・・
 それだけは、自分で習えということなのだろうか。
 というか、英語もできなかった俺が異国の言葉を覚えるって・・・
 やはり、脳の形も違うということなのだろう。

 ただ、エンシェント・ワード(古代文字)とマジック・ワード(魔法文字)は読み書きできる。
 かといって、俺はマジック・ワードとか使わないけど。
 マジック・ワードは、主に、大事なものに自分以外触れさせたくないときとかに使われるやつらしい。
 それは、人にも例外じゃないから『呪い』に近いかもしれない。
 ただこれは、物なら関係ないが、人に対しては術者と本人の許可がいるらしい。
 いわば、契約ってかんじになるのか?

 この家にも一応あるにはあるが、誰も使わないから、物置同然の場所である。
 まさに、宝の山と言った感じだ。
 魔法について、この世の成り立ちや歴史、公民についてなんかがあった。
 俺はそこに引きこもり文字や魔法を覚えたということだ。
 もちろん、出禁だから、使用人の来るご飯時には戻る。

 普通は、ある言葉を詠唱して発動させるのが魔法なんだけど、どうやら俺は例外らしい。
 無詠唱で魔法を発動させることができる・・・みたい
 どうやら、魔法はいかにイメージ出来るかが問題なようだ。
 詠唱やマジック・ワードなんかはイメージするときの云わばきっかけ、カギという感じだろう。

 世の中の魔法師さんは大変だな・・・

 窓の外へ向けて、金色の鳥を放つ。
 光の魔法で、作った鳥だ。
 昼間ならあまり目立たないし、暇なときにすぐ作れる。
 それにうまく作るにも大変なのだ。
 最初に作った時のは、鳥じゃなかったし・・・
 いや、鳥をイメージしてたんだが、うまくいかなかったのだ。

 光属性の人はあまり見たことがない。
 どうやら、王家の人なんかに出やすい魔法らしい。
 これ、結構便利なのにな~
 夜中に本読むときとか、治癒魔法なんかも光の属性らしい。
 俺もよく怪我を直すために使ってるし。

 気付かれないだろう。

 そう思っていたのに・・・

 「おい!お前!」

 ビクッ!
 凛とした大きな声。
 それであって、まだ若々しい子供の声。

 「・・・」

 そこには、自分と同じくらいの子供がいた。
 短くて軽くウェーブしたきれいな金髪の髪
 穢れを知らなそうな純粋な澄んだ青い瞳。
 見た目は、俺より少し年上そう、9か10くらいだろう。
 そして、彼の周りを覆う金色の粒子たち。

 あなたは・・・

 「・・・あなたは、だれ?」
説明長くてすまん・・・
攻略キャラ来たよ!!
ただ、リナちゃんここ乙ゲーの世界って気づくのぜんっぜんあとなんだけどね・・・
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