高1女子、同級生殺し首と手切断 中学も同じ友人同士にトラブルか?
長崎県警は27日、長崎県佐世保市の高校1年・松尾愛和(あいわ)さん(15)を殴って殺害したとする殺人容疑で、同じ高校のクラスメートの女子生徒(16)を逮捕した。遺体は首と左手首が切断されており、生徒は「全て自分一人でやった」と供述している。生徒と松尾さんは中学も同じで友人同士だった。県警は動機を調べている。
高1女子がクラスメートの女子を殺害し、遺体を切断する―。あまりにも衝撃的な事件が起きた。
県警によると、生徒は26日午後8時ごろ、佐世保市の自宅マンションで、松尾さんの後頭部を金属製の工具で多数回殴り、ひも状のもので首を絞めて殺害した疑い。遺体は首と左手首が切断されており、そばに複数の工具があった。生徒は「全て自分一人でやった」と供述し、殺害と遺体の切断を認めている。4月から市内の親元を離れ、現場のマンションで一人暮らしをしていた。
松尾さんは同日午後3時ごろ、両親に「友達と遊びに行ってくる。待ち合わせをしているから」と伝え、自宅を出た。午後6時40分ごろ、母親に「7時ごろに帰る」とメールが届いたが、その後も戻らなかった。
両親は数日前、遊ぶ約束をした相手として生徒の名前を聞いていたため、生徒の家族に電話した。生徒の両親が本人に聞いたところ「午後6時半くらいに別れた」との返事があった。心配を募らせた松尾さんの両親は午後11時ごろに110番し、捜索願を出した。
署員がマンションに駆けつけ、エントランス付近にいた生徒に松尾さんの所在について尋ねると「知らない」と答えたため、部屋へ。そして27日午前3時20分ごろ、ベッド上であおむけに倒れて死亡している松尾さんを発見。署員は佐世保署への任意同行を生徒に求め、署に着いた後の取り調べで殺害を認めたため、緊急逮捕した。
県警は経緯や動機、2人の間にトラブルがなかったかどうか、生徒の精神状態を調べている。生徒は終始、淡々とした様子で取り調べに応じている。
佐世保市では2004年にも小学6年の女児が同級生を殺害する事件が起きており、教育関係者や地域住民に衝撃が走った。命の大切さを伝える教育に力を注いできたはずだっただけに「効果はなかったのか」「子供に届いていなかった」と無力感が広がった。2人が通っていた市内の高校の校長は「悲しい、悔しい」と声を詰まらせ、トラブルなどは把握していないとした。