岡田将生、天才詩人ランボーになる!蜷川幸雄さん演出「皆既食」で初舞台
俳優の岡田将生(24)が、蜷川幸雄さん(78)が演出するBunkamuraシアター・コクーン公演「皆既食―Total Eclips―」(11月7~29日)で初舞台を踏むことが27日、分かった。「太陽と月に背いて」というタイトルで映画化(主演レオナルド・ディカプリオ、95年)もされた英国の小説が原作。「早熟の天才」とうたわれた19世紀フランスの詩人ランボー役に挑む。
岡田が現代のランボーになる。初舞台となる「皆既食」は、19世紀のフランスで、天才とうたわれたアルチュール・ランボーとポール・ヴェルレーヌという2人の詩人の愛憎の物語。「太陽と―」ではディカプリオが演じたランボー役に挑む。
10代後半でパリの文学界にすい星のように現れたランボーは、20代前半で詩作を放棄し、武器商人となって37年の短い生涯を閉じた“早熟の天才”。10歳年上で妻子もいたヴェルレーヌとの禁断の愛と悲劇的な別れを軸に、自由奔放に生きた男の生涯を演じる。
初舞台で大役を任されることになった岡田は「先輩方から舞台の面白さをたくさん聞いていたのでいつか挑戦したいと思ってました。25歳(8月が誕生日)というタイミングでランボーと出会えたことを幸せに思います」。役どころについては「ヴェルレーヌが奥さんを置いてランボーに走るほど、魅力的で、はかなくて、そして天才と言われる人物なのでまだ謎が多いです。どうやって表現していくか稽古場で探していければ」と意気込んでいる。
演出の蜷川さんによると、以前からこの作品を上演する意向を持っていたが、主演俳優が見つからず実現しなかった。しかし「繊細な演技がちゃんとできて、うまいなあ」と評価していた岡田に出会い、ランボー役を提案したという。数多くの若手俳優を鍛えてきた蜷川さんだが、岡田については「いろいろと掘り下げていく必要があるので、この挑戦はとても良いステップになるだろうし、彼の新鮮な演技に出会いたい」と期待を寄せる。
ランボーに翻弄されるヴェルレーヌを演じる生瀬勝久(53)は「岡田君とは20歳そこそこの時に出会い、美しい若者だなって思ったことを覚えています。度肝を抜くような舞台にしたい」。またヴェルレーヌの美しい妻役で中越典子(34)が出演する。