坂本が主役!先制打&二塁打からVホーム!原巨人、阿部&村田外し連敗止めた

2014年7月28日6時0分  スポーツ報知
  • 8回1死三塁、亀井の左犠飛で勝ち越しの生還、坂本はベンチ前で片岡にバンザイで迎えられ笑顔を見せた

 ◆中日1―2巨人(27日・ナゴヤドーム)

 巨人が中日に競り勝ち、連敗を2で止めた。チームが波に乗れない中、原監督は調子の上がらない阿部、村田の主力2人をスタメンから外す“荒療治”を敢行。1番に戻った坂本が先制打を含む2安打で勝利に貢献し、「ニュー・ジェネレーション」として期待する指揮官の思いに応えた。投げては先発・大竹が7回1失点の力投。7勝目をマークした。

 一種の賭けだった。8回に亀井の勝ち越し犠飛で得た最少失点差を守り抜き、巨人が3連敗を阻んだ。原監督は、表情をほとんど緩めずに振り返った。「踏みとどまっているね。打線の爆発はないが、接戦をモノにしていくのが非常に大事。チーム状態は決していいとは言えないけど、3つ目を取っていくのはいい」。厳しい決断のもとで、重い白星をつかんだ。

 阿部と村田―。負けられない一戦で、枢軸と名付け、絶対的存在だった2人をスタメンから外した。2人同時の欠場は、村田の移籍後3年目で初めてのこと。「本来ならばデンとしてもらいたい、中心打者で出てもらいたい2人だけど、そのへんがやはりチーム状況というもの。全員で戦う―と。彼ら2人の力だけには頼らないというふうに戦っている、と見てもらっていい」と、指揮官は意図を明かした。

 阿部には休養の意味合いもあったろう。だが、前日は猛打賞も、好機で2三振。本来の勝負強さではない。676試合連続出場中だった村田にも、出番は来なかった。後半戦5試合で15打数2安打と当たりが止まっていた。2カード連続負け越しで、2位以下がジリジリと忍び寄る重苦しい空気を変えるため、スタメン外しという強烈な劇薬注入に踏み切った。

 両主砲を欠いた打線は、6安打2点と迫力はなかったが、1番・坂本が先制打を含む2安打でけん引した。「(坂本が引っ張った?)ねえ。そこに本当はチョーさん(長野)が加わってくれると、何と言うか…。ニュー・ジェネレーションという感じになる。なかなかまだ、ね。もう少しだね」。4タコに終わった4番・長野には苦笑いだったが、「ニュー―」という表現で、チームが世代交代の過渡期にあると示唆した。

 だが、日本一奪回はやはり、4人のそろい踏みがあってこそだ。原監督は後半戦を前に、チームの理想像を語っている。「勇人と長野がチームの先頭を切ってもらいたい。そこに負けじと慎之助、村田が追い風を作れれば、チームはバランスよく動く」。世代交代の波にあらがって、跳ね返す2人の姿を、指揮官は待つ。(太田 倫)

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