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 2014/7/28(月)
 津空襲の米兵写真発見 「貴重な資料」市史研究の雲井さん
【写真を手に取り、「後世に惨事を伝えたい」と語る雲井さん=津市阿漕町津興で】
【津】昭和二十年に津市を空襲した米兵らの写真を、津市阿漕町津興の英語講師で、市史を研究している雲井保夫さん(65)が見つけた。同年七月二十八日に爆撃したB―29のうち、一機に搭乗していた隊員十一人が写っている。雲井さんは「市史上最大の惨事を語り継ぐ貴重な資料だ」と話している。

 写真に写っているのは、北マリアナ諸島のテニアン島から出撃した米陸軍航空隊第五十八爆撃飛行団に所属したB―29の搭乗員ら。出撃前に撮影した記念写真とみられる。背後には、彼らが乗っていたとみられる機体も写り込んでいる。

 彼らの搭乗機が投下した焼夷(しょうい)弾に添付されていた「ボム・タッグ」の写真も見つかった。この機体は、七十八機を先導した十一機のうちの一機で、他の機体にとって爆撃の目印となる照明弾を投下したことが分かる。

 戦争の資料収集に努めてきた雲井さんが知人を通じて知り合った米国人で、日系三世の歴史研究家、ヘンリー・サカイダ氏に資料収集を依頼したところ、サカイダ氏が米陸軍の戦友会から探し当てた。

 雲井さんによると、飛行団の隊員らは配置転換が多く、当日の爆撃を実行した隊員を特定したり、写真の発見は難しい。今回は爆撃の詳細を記した「ボム・タッグ」の写真が合わせて見つかり、特定につながった。

 雲井さんは、「上官の命令を受けて命懸けで飛び立った若者らによる空襲で、罪のない人々が犠牲になったこと考えると、やりきれない思いだ」と語る。「津市空襲を語り継ぐための資料にしたい」と話し、若い世代に見てもらう方法を考える。




  
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