介護療養型医療施設とは - 介護施設の探し方ガイド

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介護療養型医療施設(療養病床)とは

※介護療養型医療施設の仕組みを詳しく解説します。

3行でまとめ

  1. 医療法人が運営する公的施設で、充実した医療ケアを受けることができる
  2. 2020年までに廃止が決まっており、新規での入居は難しい
  3. 入居金が不要だが、医療費負担が大きくなるため月額の利用料は高額となりやすい

病状が安定しているものの長期の医療ケアや介護を必要とする方向けの施設です

介護療養型医療施設は、療養病床と老人性認知症疾患療養病棟という2種類があり、医療法人などが運営する施設です。療養病床は 特別養護老人ホーム介護老人保健施設 に比べ重度の要介護者が受け入れ対象となり、医療ケアを中心としたサービスが長期間受けられるのが特徴です。老人性認知症疾患療養病棟は、認知症患者に特化した医療ケアを行っています。

介護療養型医療施設の良い点、悪い点

介護療養型医療施設は、保険施策の転換により2020年までに廃止されることが決まっています。そのため、2012年以降の新設が認められておらず、各所で満床となり新規での入所がしづらくなっています。なお、介護療養型医療施設の廃止後は「新型老健」と呼ばれる施設へと転換される予定です。そのほかの良い点、悪い点としては以下のようなことが挙げられます。

良い点 悪い点
  • 重度の要介護者が医療ケアを受けることができる。
  • 介護老人保健施設と比べ長期間入居することができる。
  • 2020年までに廃止の見込み。
  • 全国で満床が多く、入居が困難。

入居条件

介護療養型医療施設の一般的な基準は下記のようになっています。

年齢制限 介護度 認知症受け入れ 収入
65歳以上
(60~64歳の認知症の場合も可)
要介護1~5 少ない方から優先

介護老人保健施設と同様に、原則として65歳以上の高齢者で要介護度1以上であることが入居条件となります。60~64歳であっても認知症の症状が認められる場合は対象となります。そのほかにも施設ごとに細かな入居条件が定められています。入居は優先度が高いと判断された方から順次入る形となります。

費用

特別養護老人ホーム と同様、入居金は必要ありません。月額の利用料は医療費負担が大きいため、比較的高額となりやすいです。その分医療ケアが充実していると言えるでしょう。また、ユニット型個室の場合など施設設備によっても月額利用料は高くなる傾向にありますので、事前の確認が必要となります。

入居金 月額
不要 9~25万円

費用の詳細を見る

施設・設備・居室について

基本的には多人数で相部屋となる多床室になりますが、一部の施設でユニット型個室という形が取られています。その場合、個室のほかユニットごとに共有するリビングなどのスペースが設けられています。娯楽設備はほとんどなく、病院と同じく診察室や機能訓練設備などの医療設備が充実しています。

医療連携 機能訓練設備 娯楽設備 居室
あり あり あまりない ほとんどが多床室

提供サービス

医療面では医師や看護師などを始めとする専門スタッフがサポートにあたるためサービス内容が充実していますが、生活支援やレクリエーションといった部分はあまり充実していないことがほとんどです。一部の施設では簡単なレクリエーションを提供している場合もあります。

身体介護 機能回復 生活支援 レクリエーション
あり あり あまりない あまりない