日メキシコ首脳会談:資源開発協力で覚書
毎日新聞 2014年07月26日 19時35分(最終更新 07月26日 23時29分)
【メキシコ市・福岡静哉】メキシコ訪問中の安倍晋三首相は25日午後(日本時間26日午前)、日メキシコ両国の経済団体幹部で作る日墨経済協議会の会合に出席した。首相は「日本経済はデフレ脱却に向けて着実に前進しており、成長率を回復しつつある」と述べ、アベノミクスによる景気回復をアピール。経済分野での連携強化を強調した。
日本側から経団連の榊原定征会長、メキシコからペニャニエト大統領ら約200人が出席した。首相は「長年の既得権益の岩盤を打ち破るべく、努力をしている。まさに正念場だ」と改革への意欲を表明。ペニャニエト大統領について「同じ国内改革を推進するリーダーとして同志のような親近感を抱いている」と述べ、関係強化に期待感を示した。大統領も「両国の貿易投資が顕著に増えており、信頼と連帯が促進されていることを歓迎する」と語った。
これに先立つ首脳会談で、両氏は農産物分野などでの貿易拡大を目指し、2005年に締結した両国の経済連携協定(EPA)の再協議で合意。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)早期妥結を目指す方針を確認した。メキシコへの原発輸出に向け、両国の原子力協定交渉を加速することを確認した。
また、石油・天然ガスの開発協力で一致。独立行政法人・石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とメキシコ石油公社(PEMEX)による技術・人材協力など14の覚書を交わした。
◇日メキシコ共同文書(要旨)
安倍晋三首相とメキシコのペニャニエト大統領が25日発表した共同文書の要旨は次の通り。
両首脳は会談で、両国の構造改革が経済・投資・貿易の分野で更なる協力のための新たな段階を推し進めているとの認識で一致。
<経済協力>
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の早期妥結を目指すことで一致。日メキシコ経済連携協定(EPA)に基づく農産物など、双方の関心事項について再協議プロセスを開始し、第1回会合を9月前半に開催することを確認。原子力協定の交渉の進展を歓迎。
<科学技術・教育>
両国の関係機関が宇宙分野で更なる協力を進めることで一致。医療・保健分野での日本による協力の強化を確認。
<国際情勢>
国際社会の安定と平和のために積極的な役割を引き続き果たすことを確認。
<国連改革>
国連安全保障理事会について、包括的な改革の重要性で一致。