駒井匠
2014年7月28日08時36分
数千年かけて石と水流が川底の岩盤を浸食してできた「甌穴(おうけつ)」を訪ね、地元の伝説に思いをはせる催し「逆柳(さかやなぎ)の甌穴まつり」が27日、伊賀市高尾で開かれた。県内外から集まった親子連れなど約300人が沢づたいを片道約30分かけて歩き、水を抜いた甌穴の中に入ったり、川でマスつかみを楽しんだりした。
高尾地区を流れる床並(とこなみ)川の川底には直径1・5メートル、深さ4メートルの「雄(お)井戸」と、直径3メートル、深さ1・2メートルの「雌(め)井戸」の二つの甌穴があり、県の天然記念物に指定されている。古代に藤原千方(ふじわらのちかた)将軍が四鬼を率いて朝廷と戦ったという伝説の舞台で、千方が敵の首を投げ捨てたという二つの穴は、「血首(ちこべ)ケ井戸」とも呼ばれている。
催しは地元の住民グループ「千方伝承会」が開き、今年で7回目。事前にメンバーやボランティアらが、雄井戸にたまった土砂を取り除いて水を抜き、はしごを設置しておいた。中に入った大阪府泉佐野市の高校1年生、米谷公香(こめたにきみか)さん(15)は「底に下ろしたサンダルが抜けなくなりそうで怖かった」。伊賀市桐ケ丘7丁目のピアノ講師、真島信子さん(50)は「ふだん見えない川の底に穴があるなんて不思議」と話した。
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