娯楽用マリフアナ解禁から半年、波紋広がる米コロラド州:イザ!

2014.7.27 20:15

娯楽用マリフアナ解禁から半年、波紋広がる米コロラド州

 州外への流出も問題化している。コロラド州と隣接するネブラスカ州デュエル郡内では、警官に停止させられたコロラド州発の車7台のうち1台から、マリフアナが押収されている。

 コロラド州からの車を検問するため、同州につながる12の道路のうち8道路に保安官を1人ずつ配置しているワイオミング州シャイアンでも、残り4道路への要員配置が急務という。個人が持ち出すだけでなく、密売など組織的な犯罪が本格化することへの懸念は強い。

 米国で「麻薬との闘い(DRUG WAR)」とは、メキシコ国境からの麻薬流入阻止を指すことが多い。だがコロラド州と隣接する各州にとって、危機は州境まで近づいた。

 解禁を認めることになった2012年秋の住民投票では、「合法化でマリフアナ売買が地下に潜るのを阻止する」との理由から大学教授100人以上が賛成票を投じたといわれる。しかし、「コロラド州で“闇市場”ができるのを阻止することを狙って解禁したのに、今後は近隣州に闇市場を作りかねない」(デンバー市民)という皮肉な状況となっている。