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[個人情報保護法改正1]プライバシー保護のための機関が誕生、日本の制度を国際水準に
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
個人情報保護法が改正されることで、企業を中心にビッグデータを活用した新事業や新サービスの開拓に乗り出せるという期待が高まっている。法改正の目玉となるのが、政府の行政組織から独立したプライバシー保護のための第三者機関の誕生。プライバシーを保護しながら、パーソナルデータの活用を推進する役割を担う。
個人情報保護法の改正に向けた大綱が公表された。法改正への意見をまとめてきたのは、内閣官房のIT総合戦略本部が2013年9月に発足させた「パーソナルデータに関する検討会」。約10カ月の議論で見えてきた大綱のポイントは三つある。
まず一つは、政府が独立したプライバシー保護の専門機関を設置して、日本のプライバシー保護制度を国際的水準に合わせること。二つめは、企業の自主規制ルールを後押しして、技術進化に伴って拡大した“個人情報”のグレーゾーンの解消を目指すこと。三つめが、個人を特定しにくくしたデータを他社に渡して活用できるように規制を緩和することだ。政府は、個人に関わるデータでありながら、特定の個人を識別できないようにして、その権利や利益を侵害しないデータ(個人データ)を活用した新事業の創出を目指す。
法改正の目玉は、公正取引委員会や国家公安委員会と法的に並ぶ、政府の行政組織から独立したプライバシー保護のための第三者機関の誕生だ。行政手続番号法(マイナンバー制度)で個人情報の保護を目的に発足した特定個人情報保護委員会を改組する。
海外主要国には、プライバシー保護の公的専門機関が既にある。例えばEU(欧州連合)では、域外への個人に関わるデータの移転を制限しており、十分な保護水準にある国と認定されなければ自由にデータを持ち出せない。新たに発足する第三者機関は、国境を越えた情報流通を可能にする国際的な対外窓口となる。プライバシーを保護しながら、パーソナルデータの活用を推進する役割を担う。
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