政治【阿比留瑠比の極言御免】裏切られた韓国への信頼+(2/2ページ)(2014.2.28 12:35

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【阿比留瑠比の極言御免】
裏切られた韓国への信頼

2014.2.28 12:35 (2/2ページ)

 この点は聞き取り調査を行った担当官も気づいていたらしく、調査報告書にも「訴訟では原告C」などと注意書きもしてあった。

 また、調査が行われた場所は韓国政府の公館ではなく、太平洋戦争犠牲者遺族会という反日的な民間団体の事務所だった。この遺族会は慰安婦賠償訴訟の母体でもあり、しかも、訴訟の原告側弁護士である福島瑞穂氏(社民党前党首)がオブザーバーとして聞き取り調査に加わっている。

 さらに、この遺族会幹部は慰安婦問題に火をつけた3年8月の朝日新聞の誘導記事「元朝鮮人従軍慰安婦 戦後半世紀重い口開く」を書いた記者の義母に当たる。

 こんな人選や調査が石原氏のいう「公正」や「真実」に値するだろうか。

 一方、河野談話発表翌日の5年8月5日付の朝日新聞はこう書いている。

 《聞き取り調査が終わった7月30日夜、ソウルで田中耕太郎・内閣外政審議室審議官は「(元慰安婦の)記憶があいまいな部分もあり、証言の内容をいちいち詳細には詰めない。自然体でまるごと受けとめる」》

 つまり、当時の宮沢喜一内閣はただ早期の政治決着を急いでおり、事実関係の追及や真相の解明など二の次だったのだろう。そうした安易な姿勢を韓国側に見透かされていたのだ。

 当時の外政審議室幹部は河野談話発表から数年後、同室後輩にこう語った。

 「振り返って、3年12月の慰安婦訴訟提起からの一連の流れをみると、意図的な動きを感じる」

 まさに何をか言わんやである。(政治部編集委員)

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