「慰安婦=性奴隷」生みの親は日本人弁護士 実態とかけ離れ独り歩き:イザ!

2014.7.27 13:30

「慰安婦=性奴隷」生みの親は日本人弁護士 実態とかけ離れ独り歩き

 ◆NGO情報を活用

 国連が被害者の声を代弁するNGOからの情報提供の受け入れに積極的であることを戸塚はフルに活用。人権委員会や作業部会の決議案や勧告文の作成過程だけでなく、委員会の運営にも深く浸透していた。

 戸塚は自著で、1998年8月の人権小委員会で採択されたマクドゥーガル報告書について、「92年2月以来6年余のNGOの国連活動の成果」と礼賛。その裏話として報告書の調査対象について、「筆者ら関係NGOは日本軍性奴隷にしぼって研究する決議原案を内々提案した。委員から『旧ユーゴなど組織的強姦(ごうかん)も対象にしたい』と提案があり、NGO側が同意した」と明かしている。

 戸塚は今回、国連欧州本部で日本人と話した際、慰安婦の「20万人」説について「根拠は荒船発言だ」と語った。

 「荒船発言」とは、65年の日韓基本条約締結後、当時の衆院議員、荒船清十郎が埼玉県の選挙区での会合で「第二次大戦中、朝鮮の慰安婦が14万5千人死んでいる。日本の軍人がやり殺してしまったのだ」と語ったことを指す。

 戸塚は「相当根拠がある。当時の(荒船の)講演録を持っている」と自信に満ちた様子で話したという。荒船発言は、マクドゥーガル報告書でも利用され「強姦所での性奴隷制を20万以上の女性に強制した」との記述につながった。

 だが、荒船の発言は根拠のないものだった。現代史家の秦郁彦の検証によると慰安婦の総数は2万~2万数千人でありうち朝鮮人は2割程度だったという。

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