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出生前診断で誤った説明、医院側に賠償命令 函館地裁

2014/6/5 22:56
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 北海道函館市の産婦人科医院「えんどう桔梗マタニティクリニック」で2011年、胎児の出生前診断結果の誤った説明を受けた両親が人工中絶の選択権を奪われたとして、医院を経営する医療法人と院長に損害賠償を求めた訴訟で、函館地裁は5日、計1千万円の支払いを命じた。

 判決理由で鈴木尚久裁判長は「羊水検査で染色体異常があったという結果を正確に告知していれば、中絶を選択するか、選択しない場合、心の準備や養育環境の準備ができた。誤った告知で両親はこうした機会を奪われた」と指摘した。

 両親側は「正確な告知を受けていれば中絶した可能性が高い」として、出生後に亡くなった赤ちゃんの死亡慰謝料なども請求。これに対し、鈴木裁判長は「異常が分かったことによる中絶は少なからず行われている社会的な実態があるが、両親は直ちに中絶するとまでは考えていなかった」とし、誤った告知と、赤ちゃんが生まれ死亡したこととは因果関係がないと退けた。

 両親側は「ミスの重大性や親の心情をくみ取ってくれた」と判決を評価した。医院側は「判決文が届いておらずコメントできない」と説明した。

 判決によると、胎児の染色体異常の有無を調べる羊水検査でダウン症の陽性反応が出たが、院長は11年5月、母親に「陰性だった」と誤って伝えた。赤ちゃんは生後、別の病院でダウン症と診断され、3カ月半後に死亡した。

 両親は総額約3500万円の損害を被ったと主張し、うち1千万円の賠償を求めていた。〔共同〕

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