ようやく新しい国です。ここを書き終わると残りは……
エルフ、獣っ子、悪魔勢、○○○に○○○……終わるのかナァ、この旅。

　非常に長いメンテナンスがようやく終了し、午後の８時より龍の国が解放された。　といっても自分がログインできたのは９時からだが。　なんでも今日は１０時より龍の国の王より冒険者に対しての挨拶もあるとかでそれにはぜひ参加したい。

　ファストの町から東に歩き、殺人モンスター達を周りの人たちと一緒に張り倒し、突き進んでいけば関所が見えてきた。　時代劇で見たことが有る人もいるかもしれないが、江戸時代とかにあったああいう感じの関所。　この時点で龍の国の町並みが予想できた、時代劇に出てくる江戸がモチーフだ。　そうなると、桜吹雪のお奉行様とか、身分を隠したご老公とかいるのかもしれん、いろんな意味で油断できない。

　関所のチェックはそう厳しいわけではなく、すんなり通過が許可された。　通行証として、梅の通行手形を支給された。　説明を受けたが、竹の通行証で中央の城がある街に入れるようになり、松で城へと入るための試験を受けれるようになるという話である。

　今日は特別に龍の国の中でプレイヤーが最初に入る町、一（いち）が武（たけ）に龍の国の王……いや、お殿様とそのお姫様が来る事になっており、そのお殿様が来る予定になっている会場は既に人がぎゅうぎゅうずめになっている……。　１０時まで後２０分もあるのに……いい場所にいる人たちは真っ先に駆けつけたんだろうか？

　まあ、我慢するかと考え直し１０時を待とうと考えているとウィスパーチャットが飛んできた。

【やっほー、お久しぶり、ロナなんだけど】

【ああ、ロナちゃんか、お久しぶり、どうした】

【ち、ちゃん！？　あ、あのうね、ボクにはちゃんとか付けなくていいから！】

【それは悪かったな、で、どうした】

　ウィスパーの先でうーん、と声が聞こえてくる。

【あのね、ちょっと聞きたいことがあるんだけど……】

【どうした？】

【キックスキルって将来性あるのかな？　格闘家としては聞いておきたいんだけど……】

　あー……現在Wikiの情報一覧で１番更新されていない戦闘系スキルのトップクラスがキック系統だったりする、それは確かに不安になるな。

【なら、龍の国の王様の挨拶が終わった後、かるくPTを組んで今の自分が使えるキック系統の技を使って闘う戦闘を見せればいいか？】

【いいの！？　それなら是非見たい！】

【じゃあ、後でな】

【おっけー！　楽しみにしとく】

　ま、こういうのもたまには良いか、ターゲットはワイルドベアさんにしておこうかな、人もいないし。　そんなことを考えていると騒がしくしなってきた、そう言えばそろそろ１０時か。　壇上に１人の立派な服を着た男性と……隣にいる女の子は龍ちゃんじゃないか……。

「遠路はるばる、龍の国へようこそ参られた、強き者達よ！　私がこの国現在の王である龍稀と言うものだ、隣にいるのが我が娘だ」

「皆の者良くぞ参られた！　我が父であり我らが王より紹介を受けた通り、この国の王女である！　本名は済まぬが龍の国の掟により、結婚をするまで親以外に言う事ができぬ、そこは分かって欲しい。　わらわ達は基本的に城にいるが、篭りきりではない為町で出会うこともあろう、その時は龍姫（りゅうき）と呼んで貰えれば良い」

　龍ちゃん頑張ってるなぁ、不慣れなのが良く分かるのでつい噴出しそうになる。　と、不意にこちらを龍ちゃんが睨んで来る。

【後で直接話がある、断りはせぬよな？】

　わざわざウィスパーを飛ばすんじゃない、イベント中なのに。

【だが断る！　イベントに専念しなさい！】

　龍ちゃんはいっそう恨めしそうにこちらを見るが、それをスルーする。　と、龍王様が「ごほん」と咳払いを１つ。　龍ちゃんは慌ててこちらを見るのを止める、可愛いなぁ。

「ぴゅぴゅ！」

　ありゃ、頭に乗ってるピカーシャがなんだかご機嫌斜め？　龍ちゃんとのウィスパーがばれたか？　ピカーシャとやり取りをしている中、龍王様が挨拶を続ける。

「この国でより皆の強さが磨かれ、城へと直接くることが出来る猛者の誕生を楽しみにしておる。　『龍の儀』の突破者には更なる強さが与えられるからのう、ぜひ成し遂げて欲しい。　楽しみにしておるぞ！」

　この挨拶をもって、龍の国におけるプレイヤーの冒険が開始された。

ようやく龍の国が出せました。
俺達の旅はコレからだ！

スキル

風震狩弓Lv１０　蹴撃Lv４５　遠視Lv５６　製作の指先Lv７８　小盾Lv１４
隠蔽Lv４１　身体能力強化lv６１　義賊Lv３３　上級鞭術Lv5　
妖精言語Lv９９（強制習得）（控えスキルへの移動不可能）

控えスキル

木工Lv３９　上級鍛冶Lv３６　薬剤Lv４３ 上級料理Lv１５

ＥｘＰ　１５

所持称号　妖精女王の意見者　一人で強者を討伐した者　竜と龍に関わった者　妖精に祝福を受けた者

二つ名　妖精王候補（妬）　戦場の料理人

同行者　青のピカーシャ（アクア）　飛行可能　騎乗可能　戦闘可能　魔法所持