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とあるおっさんのVRMMO活動記 作者:椎名ほわほわ

番外編? ある意味お約束と内情の一部

 ──ワンモア・フリーライフ・オンライン運営

 プレイヤーの皆様、ワンモア・フリーライフ・オンラインをお楽しみいただき、まことにありがとうございます。 大変申し訳ありませんが、プレイヤーの皆様へご報告せねばならない、重大な状況が発生してしまいましたのでご報告させていただきます。

 現在アップデート作業中の龍の国ですが、新しい追加要素を含めたアップデート作業が非常に難航しており、メンテナンス作業時間を大幅に延長せざるを得ない状況であります。 具体的には、予定していた18時間のアップデート時間に、更に24時間のメンテナンス時間を追加で頂かねばならない必要が発生してしまいました。

 これらの補填として、プレイヤーの皆様にはプレイタイムを168時間、7日分を延長させていただきます。 此度は不手際による多大なご迷惑を、プレイヤーの皆様におかけいたします事をお詫び申し上げます。

 ──掲示板、一部抜粋

メンテぐらいしっかり予定立ててやれー! 今日は丸一日出来ないのかよ! 退屈でござる…… 補填が一週間分か……それならまあ 予定が狂った、PTメンバーにメール出さないと ぐぬぬ、龍っ子を愛でる作業を邪魔するか運営! 運営にはO・SI・O・KIが必要だとは思わんかね? 暴れたいこの感情をドコにぶつければいい? 壁殴り代行中です たまには睡眠時間をとるか Wiki更新してくる


 開発者&AI

「何が不満だ?」

『だから、私とお姉さまももっと自由時間を頂戴って言ってるの!』

「ううーん、それは何とかしてあげたいっすけど」

『外套で体を隠して……顔とかは見せないようにする……』

「しかし……」

『正直、エルフの森やダークエルフの谷実装はかなり先でしょう?』

「それはそうだが。 だがそれを言ったら四獣連合や魔王城などは更に先になるんだぞ?」

『だーかーら! あの子達はまだいっぱい人数がいるからいいけど、私たちは本当に少数よ?』

『うん……エルフは400人、ダークエルフも600人しかいない……』

「不満は分からなくもないが。 ハイエルフだって800人は居るだろうに」

『傲慢だから嫌い』

『うん……ハイエルフだからって他の種族を見下すのは……嫌。 必要なのはわかるけど……』

「あー、ハイエルフは特に選民意識が高いっすからねえ……」

「だからとて、お前達二人は族長の娘達だ、ほいほいうろつかれても困る、フェアリー・クィーンの一件もあったことだしな」

『全くあのお姉さまは! 浮かれすぎなのよ……羨ましい』

「今は王としての執務に励んでいるがな……とにかく今は我慢しろ、前のは特例だ!」

『むう……』

「可愛い顔でむくれてもダメよ……あのプレイヤーはいろんな意味で微妙な立場なのだから」

『……むう』

「アップデート作業も滞っているんだ、そろそろ作業に戻りたいのだがね」

『どうしてもダメ? 一回だけ私のこの胸に抱きかかえてぎゅーってしてあげたいだけなのに』

「そういう性的な行為は許容できないっす」

『そんなー』

「全くあのプレイヤーは……色々巻き込みすぎなのよね……嬉しい意味でも困った意味でも」

『彼は悪くない……』

「判っている」

『うううー……そのうち何かの方法で歩かせてよー!』

「主任、ある程度は妥協も必要っす」

「はあ……胃薬の量が増えそうだ」

 ──龍の国 龍城

「ふんふんふ~ん♪」

「どうした、ずいぶんとご機嫌だな?」

「あ、父上、ようやく明日我々の国も人族との交流が持てるようになるからのう」

「うむ、明日は王としても挨拶をせねばならぬからな」

「そういう面倒事は父上にお願いするのじゃ」

「何を言っておる、王女としてお前も出席じゃわい!」

「え!?」

「え? ではないわ! 正式に動き出すということはそういう仕事をこなすという事じゃぞ!」

「そ、そういうことは父上のお仕事では……ないかの?」

「無論大半は私だが、お前にも多少は働いてもらうぞ!」

「そ、そんな……嘘じゃろう?」

「そんなことで嘘をついて何の意味がある……お気に入りの者が居るのは知っているが、すぐには会いに行けんぞ?」

「そ、そんなぁ……後生じゃ、見逃してたもれ」

「そうはいかん。 おう、明日の召し物を調えねばならん、行くぞ」

「うわあああぁぁぁぁぁぁぁん……」
と言うわけで番外編。
各地で色々動いています。
メンテ延長の最大理由は龍ちゃんとエルフの2人のせい。
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