挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
とあるおっさんのVRMMO活動記 作者:椎名ほわほわ

東の内陸街に到着した・・・・・・が

 道中で気分を一新して、この世界を付き合っていこうと気を引き締めなおしながら小走りで草原を進んでいると、ようやく東の内陸街が見えてきた。 経過したログイン時間は、普段のプレイ時間の2時間をすでに超えているので、できるだけ早く宿屋を見つけてログアウトしたい。

 街が見えてきたので、ラストスパートをかけて街の門前に到着する。 門番の人に、街に入る事の許可を貰おうとしたのだが……。 街の門は硬く閉じられているではないか。

「ああ、すまないね、ちょっとした緊急事態で、門を封鎖しているんだ」

 と言われてしまった……。

「事故か何かあったのですか?」

 と一応、門番の方に尋ねてみた所、何でもフェアリー・クィーン女王陛下がこの街の視察に訪れているとの事。 その為、万が一の事が発生しては困るので、一日門を締め切る状態になっているとの事。

「人族の方は、我らの宿舎を貸し出していますので、今日は申し訳ありませんがそちらをお使い下さい」

 との事だった。 まあ仕方がないかと場所を教えてもらい、門番の皆さんたちが使っている宿舎を訪れる。 そこには他のプレイヤーも数名居た。 皆も同じ理由で、足止めを食ったようだ。

「お、また一人来たか」

 そんな事を言いながらこっちに軽く手を上げて挨拶してくる男性プレイヤー。 こちらも手を上げて挨拶を返す。

「こっちに来たら、こんな形で足止め喰らうとは思わなかったな」

 この自分の発言には、周りのプレイヤーも「まったくだな」と苦笑していた。

「悪いが、こちらは時間がもう差し迫っているんで、失礼するね」

 と、他のプレイヤーに声をかけて、さっさと仮眠用の寝室を使わせてもらうことにした。

────────────────────────

 そして翌日のログイン。 今日こそ街に入れると思ったのだが……。

「すまないね、女王と街の責任者が少々どころではなくもめていてね……今日一日街へ入ることは出来そうにないよ」

 門番の人も申し訳なさそうにこちらに告げた。 中では一体何が起こっているんだ……が、首を今回は突っ込まない事にしよう。 大人しく開くまで待つ事にする方向で行く。

 そうなると暇になる。 その時間を潰すために軽くハイ・ラビットやシーフ・バードを狩り、料理を作り始める。 作りおきにしても問題はない……と言うつもりだったのだが、その肉料理が放つ匂いにつられた門番の皆さんと周りのプレイヤーの皆さんがこちらを注目してくるので……。

「お金さえもらえるなら、これらの料理を提供しますが……?」

 と言ったらぞろぞろ集まってきてしまった。 南の砦街での事を思い出しつつ、料理を作っていく。 そういえば長い間露店も出していないな~などと、今更ながら思い出す。 門番の方は、門番の仕事役を交代しながら食べに来る。 普段はあまり暖かいものを食べられず、短時間でさっと食べられるものしか食えないんだ、と門番の方は言っていた。

 他のプレイヤーからの評価もそこそこで、妖精国のウサギなんて始めて食べたとか、リアルの方のウサギは食べる気にならないが、こっちの世界のウサギなら食う! と言う人も居た。 見た目と違って強いからな、妖精国のウサギは。 痛い目にあった人にとっては可愛さ余って憎さ百倍なんて思っているのかもしれない。

 結局料理をしたことで、ちょっとした臨時収入になってしまったのだが、これはこれで楽しい時間を過ごせた。 もう少し何かを狩ってこようと草原に向かっていくプレイヤーや、休憩時間を終えて仕事に戻っていく門番の方々。 そんな彼らを見ながら、その日は宿舎を借りてログアウト。

────────────────────────

 そして、さらに翌日のログイン。 街の門に向かうと、門は大きく開いていた。

「大変お待たせいたしました、門の開放許可も下りましたので本日からは町に入れます」

 と門番の方が、そう教えてくれた。 他のプレイヤー達は許可証を見せて町に入っていった。 なので、自分も通行書代わりの指輪を見せて入ろうとすると、門番の方に肩を掴まれた。

「貴方でしたか……貴方には少々向かってもらわねばならない場所がございます。 おい、例の御方がここに来ている、粗相のないように案内を!」

 ──ここにクィーンが来ていた事。 門番に案内が必要だといわれた事。 騒ぎを避けるために大人しく案内役の兵士について行かねばならない事。 これだけ話がいくつも重なれば……。

(あの女王陛下アホは、今度は何をやりやがった!?)

 と言う心の叫びがついつい口から漏れそうになる。 だが、この心の声を周りに洩らしたら、この妖精国では不敬罪になる事は間違いないので、必死で漏れないように心と口を押さえる。

「どうかなさいましたか?」

 そんな自分の不自然さに少々怪訝な顔をしている門番の人。 すいません、問題ありませんと答え、案内役の兵士の後についていく。 あいつらを邪険に扱わないようにしようと思ったが、その考えは早くも破壊されそうである……。
暴走。

スキル

風塵狩弓Lv17 蹴撃Lv22 遠視Lv53 製作の指先Lv57 小盾Lv6
隠蔽Lv41 身体能力強化Lv34 義賊Lv26 鞭術Lv37 
妖精言語Lv99(強制習得)(控えスキルへの移動不可能)

控えスキル

木工Lv39 鍛冶Lv40 薬剤Lv43 上級料理Lv12 ↑1UP

ExP 4

所持称号 妖精女王すら魅了した者 一人で強者を討伐した者 竜と龍に関わった者 

二つ名 妖精王候補(妬) 戦場の料理人
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ