1957年以前には、ABCCによる原爆被爆者調査に基づいて行われた重要な発表はほんの一握りにすぎなかった。
広島・長崎における妊娠終結に及ぼす原爆被爆の影響についてJames Neel氏 と William J. Schull氏
が行った調査(1956年)によれば、放射線被ばくは明らかに突然変異を引き起こしたと考えられるが、その数は両市の何万人という新生児を検査しても目立つほど大きいものではなかった。1952年までには、放射線被ばくが白血病の原因であることが明瞭になり(Jarrett
Folleyら)、同年に George Plummer氏 は、妊娠中に原爆放射線に被ばくした母親から生まれた子供に認められた小頭症を伴う精神遅滞について最初の報告書を発表した。1949年に早くも、David
Cogan氏 が一部の被爆者に認められた放射線に起因する白内障について報告していた。しかし、白血病以外の悪性疾患はまだ報告されておらず、現在分かっているように、George
Darling氏 が来日した年にはほとんど発生していなかったし、その後数年間は確認されなかった。
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