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事件
【堀内恭彦の一筆両断】ストップした総連本部競売、揺らぐ司法への信頼
2014.7.17 17:45
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ところが、なぜか、東京地裁は1カ月を過ぎても納付期限を設定しなかったのです。早く手続きを進めてほしいマルナカからの再三の抗議にもかかわらず、東京地裁はその後もこれを放置したままでした。このこと自体が極めて異常であり、日頃から迅速な事件処理を謳(うた)う裁判所としてはあり得ないことです。
そうこうするうちに、6月19日、総連側の特別抗告を受けた最高裁第3小法廷(木内道祥裁判長)が「総連側が供託金1億円を納めることを条件に、一時的に売却許可決定の効力を停止する」という決定をしてしまったのです。極めて異例です。この決定を受けて、総連側が1億円を供託したため、現在、競売手続が一時的にストップしている状況なのです。
東京地裁が、規則通り「1カ月ルール」にしたがって手続を進めていれば絶対に間に合うはずのなかった最高裁の執行停止の決定が間に合ってしまった、ということです。最高裁は「今後、売却許可の可否について慎重に審理する」ということですが、いつ、その結論が出されるのか?という期限はありません。最高裁の思惑次第で、競売手続がストップしたままの状態が続くのです。落札者のマルナカ側がこれを不服と思っても、最高裁の上には裁判所はありませんから、不服申し立ての手段がありません。
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