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【関西の議論】J1仙台を撃破したアマチュア「奈良クラブ」の精神力「男同士11対11の勝負」のジャイアント・キリング
7月12日、快晴のユアテックスタジアム仙台(仙台市)。スタンドの一角を陣取った奈良クラブのサポーターの一人、笹田勝(50)=奈良県安堵町=は試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた瞬間のことを覚えていない。気がついたときに関西から駆けつけた約60人の仲間たちとともに涙を流し、大声で何かを叫んでいた。
天皇杯2回戦で、関西社会人リーグ所属のアマチュアチーム、奈良クラブ(奈良県代表)がJ1仙台を2-1で撃破。直訳すれば、≪巨人殺し≫。「ジャイアント・キリング」と呼ばれる大番狂わせを演じてみせたのだ。
日本のサッカー界はJ1を筆頭にJ2、J3、JFL、関西リーグなど全国9の地域リーグ(1部、2部)、各都道府県リーグというピラミッド構造になっており、5部相当の奈良クラブがJ1クラブを破ったのは、実に4カテゴリー越えの快挙ということになる。
クラブにとっても歴史的な1勝だ。1991年に奈良県リーグ所属の都南クラブとして発足。2008年に現在の「奈良クラブ」と改称し、2009年に天皇杯に初めて出場。これまで新潟、C大阪、神戸(対戦当時はJ2)のJ1勢と対戦してきたが、いずれも3点以上奪われ、完敗。力の差をまざまざと見せつけられてきた。「もうコテンパンでした」とは、応援を指揮するコールリーダーの生駒義博(32)=奈良県生駒市。それだけに熱狂的な応援で知られるサポーターたちの喜びも格別だったのだ。
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