2008年に還暦を超えてライフネット生命を開業した時、一番の懸念は、ゼロから立ち上げたこの会社の認知度や信頼度をどう高めていくか、という点にあった。
いろいろな諸先輩に教えを乞うたが、腑(ふ)に落ちたのは、当時さわかみ投信の社長だった沢上篤人さん(現会長)の次の言葉だった。
「機会があれば本を書き、僕のように年間300回ぐらい辻説法をやる。それを最初の10年続ければ何とかなるよ」
そこで開業以来、沢上さんを目標に本を書いたり「10人以上集まればどこにでも行きます」と講演を引き受けたりと試行錯誤を繰り返してきた。
開業後6年が経過し、2社で始めたネット生保も今や9社になった。ライフネット生命はそのなかではトップランナーといわれているが、まだ売上高は76億円しかない。生命保険業界の売上高は優に40兆円を超えるので、市場シェアはわずかに0.02%だ。
装置産業である生保は保守的な会計と相まって黒字転換には10年以上を要するといわれている。当社もまだ赤字だ。平たく言えば、ライフネット生命はまだベンチャーとしては「nothing」の状態。これを「something」に持っていくのが最高経営責任者(CEO)である僕の役割だ。マラソンにたとえれば、400メートルのトラックを何とか走り終えて、競技場の外に出たくらい。僕はまだ1人前の経営者ではなく、1人の挑戦者にすぎない。
ところで6年間経営をやってきて骨身にしみたことは「世の中は何が起こるか分からない。変化に対応するのが経営の神髄」というごく当たり前の事実だった。
開業時に当社のウェブサイトに来てくださったお客さまにアンケートを取ったところ、6割を超えるお客さまが「セールスパーソンと相談しなくても自分で保険は選べる」と答えてくださった。僕は意を強くして、この割合が7割、8割と上がっていくに違いないと信じていた。
ライフネット生命、CEO、さわかみ投信
2008年に還暦を超えてライフネット生命を開業した時、一番の懸念は、ゼロから立ち上げたこの会社の認知度や信頼度をどう高めていくか、という点にあった。
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