後期高齢者医療制度:厚労相、「熟年」など別の名称に意欲
毎日新聞 2014年07月25日 21時24分
「後期高齢者医療制度」の呼称がまた変わる?−−田村憲久厚生労働相は25日の閣議後の記者会見で、75歳以上の人を指す「後期高齢者」との呼び名を、「熟年高齢者」など別の名称へ変えることに意欲を見せた。
2008年4月に始まった後期医療制度は「後期」の名称が「人生の末期を思わせる」と不評を買い、当時の福田康夫首相は制度発足当日、「長寿医療制度」と呼び変えるよう指示した。しかし、「長寿」はあくまで通称。法律上の名前は変えておらず、野党から「看板の掛け替えだ」と批判を浴びた。
その後、後期医療制度自体は定着したが、名称には依然、批判がついて回っている。そこで田村氏が甘利明税と社会保障の一体改革担当相と協議した際に前期高齢者(65〜74歳)を「若年高齢者」と呼ぶ案を伝え、甘利氏が「では75歳以上は熟年高齢者ですね」と応じたという。田村氏は25日の会見で、75歳以上を「壮年高齢者」と呼ぶ案も披露した。ただ、法改正は困難で、実現しても通称の変更となりそうだ。【佐藤丈一】