マレーシア機撃墜1週間 各国で追悼7月25日 5時04分
マレーシア航空機が撃墜されて1週間となるなか、乗員15人を含む43人が犠牲になったマレーシアでは24日夜、クアラルンプール近郊で追悼集会が開かれました。
観光産業の業界団体が開いた集会には市民およそ200人が集まり、撃墜された旅客機の便名であるMH17という文字をロウソクをともして表現し、花を手向けました。
集会では犠牲者のために全員で黙とうし、マレーシアの国歌が流れるとこらえきれずに涙を流す人も多くいました。
観光ガイドの育成にあたっている女性は「マレーシア航空で客室乗務員として働いていた教え子の男性を亡くしました。彼は会社を定年退職してから観光ガイドになるのを楽しみにしていました。悲しくて仕方ありません」と涙目で話していました。
また男性の参加者は「1週間がたっても犠牲者の遺体は戻ってきていません。遺族や仲間が激しい苦痛のなかで待たされ続けていることを私たちは望みません」と話し、遺体がマレーシアにいつ戻ってくるのか見通しすらたっていない状況にいらだちを募らせていました。
一方、観光業に関わる女性は「こうした事件や事故で最初に影響を受けるのは観光産業です。ことし3月に旅客機が行方不明になった事案からまだ回復できていないなかで、今回2度目の惨事に見舞われたことで大変厳しい状況です」と話し、撃墜事件による今後の影響を懸念していました。
オランダでも市民が哀悼の意
最も多くの人が犠牲となったオランダでは、23日から始まったウクライナからの遺体の移送が2日目を迎え、南部のアイントホーフェンの軍用空港にはこれまでに114人の遺体が到着しました。
本格的な身元の確認作業が行われるアムステルダム近郊のヒルフェルスムの軍の施設の前には、朝から大勢の市民が足を運び、花を手向けて哀悼の意を示していました。
かつての同僚と知人の家族が旅客機に乗っていたという女性は「身近な人が巻き添えになったことを知ったときには、怒りと悲しみで言葉に表せませんでした」と話していました。
また街の中心部にある教会では犠牲者を悼む鐘が鳴らされ、多くの市民が祈りをささげました。
事件から1週間たっても、犠牲者の身元の確認や原因の究明は進んでおらず、オランダでは国全体が深い悲しみと憤りに包まれています。
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