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平和資料館 展示の見直し相次ぐ
7月25日 22時57分

戦争や平和をテーマにした全国の資料館で、最近、展示内容の見直しが相次いで進められていることが、NHKが行ったアンケート調査で分かりました。
その理由について、多くは「内容を分かりやすくするため」としていますが、専門家は「見直し方によっては、戦争の実像が伝わらなくなるおそれもある」と指摘しています。

戦後70年を来年に控えて、NHKは、戦争や平和をテーマにした全国の公立や私立の主な資料館52か所を対象にアンケート調査を行い、87%に当たる45か所から回答を得ました。
それによりますと、この5年以内に、資料や写真の入れ替えや、説明文の変更など、展示の見直しを行っている施設は20か所と、全体の44%に上りました。
その理由としては、「内容を分かりやすくするため」が最も多く12か所、「今の時代に合わせるため」が4か所、「データや情報を新しくするため」が2か所などとなっています。
中には、展示している年表のうち、太平洋戦争中の項目を大幅に減らしたところや、空襲の記録など日本国内の被害の展示を増やす一方で、国外での旧日本軍の戦闘などに関する展示を減らした資料館もあります。
これについて、歴史学者で平和資料館について詳しい埼玉大学の一ノ瀬俊也准教授は「展示を分かりやすくすることは必要だが、そのやり方によっては、戦争の実像が伝わらなくなるおそれもある。戦争を経験した人たちが減っていくなか、戦争とは何なのかを実感として学べる平和資料館の存在は、今後、ますます重要になる」と指摘しています。

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