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氷投入で汚染水増 トレンチ止水難航 福島第1

 福島第1原発の海側トレンチ(電源ケーブルなどが通る地下道)の凍結止水工事が難航している問題で、凍結促進のため東京電力が2号機タービンとトレンチの接続部に氷を投入することで高濃度汚染水が増加することが24日、分かった。
 氷の投入はトレンチの汚染水の水温を下げ、凍結を促すのが目的。東電は同日、トレンチ内に氷約2トンを試験的に投入。ドライアイス約1トンも入れ、氷とドライアイスの効果的な分量を26日まで測定する。
 氷は今月末から来月中旬にかけ本格投入する予定で、東電は日量10〜20トンを準備。現時点で投入量は未定だが、水温が下がらない場合、試験段階の2トンから増やす。
 氷はトレンチ内の水に溶け、汚染水が100トン以上増える可能性がある。東電は「使った氷の分だけ汚染水が増えることは避けられない」との認識を示した。
 トレンチには高濃度汚染水が約1万1000トンたまっていて、海洋流出が危惧されている。東電は「氷の投入で仮に汚染水が増加しても、全体量から比べれば問題ない範囲だ」と説明した。


2014年07月25日金曜日

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