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「初めて聞くようなキャリアのアドバイスをください」への7つの回答
Inc.:キャリアに関するアドバイスが、供給不足になることはありません。実際、ネット上にはそのようなヒントやアドバイスがあふれており、それらを読んで時間を費やすこともあるでしょう。でも、人生のあらゆる情報と同じで、情報が一般的であるほど、価値は低くなってしまいます。
何度も繰り返される決まり文句は、現実よりも願望成就に近いもの。それに、誰もが知っているようなヒントを知ったところで、競争の中で抜きんでることはできません。では、隠された真のキャリアアドバイスとは、いったいどんなものなのでしょう? 二流のキャリアからロックスターにのし上がるための、真実はあるのでしょうか?
Q&Aサイト「Quora」で、「今までに誰も口にしたことがないような、ユニークなキャリアアドバイスを教えてください」という質問に対して、示唆に富むアドバイスがたくさん寄せられていました。
1.どれだけのビジネスを会社に持ち込めるかが重要
自分の仕事で卓越した能力を発揮することは、前に進むための確実な方法でしょうか? 複数の回答者が「そんなことはない」と答えています。中でも、「PaperG」のCEOであるVictor Wong氏は、「与えられた仕事をこなすだけで十分と考えてしまう人が多い。法律事務所で働くアソシエイトの多くが、ペーパーワークと訴訟を適切にこなすだけでパートナーシップになれるものと考えていたり、広告代理店に勤めるPR担当責任者の多くが、クライアントに関する記事をいくつか書くだけで昇進できると考えていたりするのです。でも、損益計算書レベルの責任を任されるような社長、パートナー、シニアエグゼクティブになるには、中間レベルの仕事とはまったく異なるスキルが必要です」と回答していました。
では、そのようなスキルを獲得するにはどうしたらいいのでしょう? 「次のレベルへと飛躍するためには、誰にも教わったことのないような方法で会社に将来の価値をもたらすことができる能力が問われています。主には、どれだけのビジネスを会社に持ち込めるかが重要です。すべきことを自ら考えられる社員ほど、最終的にトップレベルに上り詰める可能性が高まるのです」
匿名の投稿者も、この意見に同意しています。「仕事をこなしていてもスターにはなれない。何かを起こして初めて、スターになれるのだ」
2. 大事なのは、誰のために働くか
能力よりも知識が重視される世の中だったなら...。誰もがそう考えていますが、現実はそうではありません。しかも、その理由はあまり健全ではないことが多いのです。そんな中、ビジネスにおける最高の知識とは、最高の人と働くことを意味します。
「販売している商品に情熱を持つ必要なんてない。働いている業界が魅力的かどうかなんて関係ない。働いている会社の『ブランド』アイデンティティや評判を気にする必要はない」と、スタートアップ「Ambition」のマーケティングディレクター、Jeremy Boudinet氏は強調します。大事なのは、「誰と働くか」。
「自分の知っていることを余すことなく教えてくれるような人と一緒に仕事をすることが、何よりも重要です。最良の師と出会うことができれば、個人としても職業人としても、大きく成長することができるでしょう。ですから、誰と働くのが絶対的にベストかを考え、その人のために働くのです」
3.どこで働くかも重要
誰のために働くかがキャリアに運命的な影響を与えるのと同様、どこで働くかも大きなインパクトを持っています。「ソフトウェアかセールスで働きたい」だけでは不十分。また、Boudinet氏も言うように、有名企業の名前で履歴書を埋めるだけでは不十分なのです。あなたの運命は、あなたを雇用する特定の組織の運命に大きく左右されるといっても過言ではありません。自分の働きたい業種だからとか、友達に自慢できるからという理由だけで、旧態依然とした会社を選ぶのはやめましょう。
「キャリアとは、潮流に乗る舟のようなもの。どんなに才能があっても、停滞した状況/ヒエラルキー/経済から脱出するのは、画期のある環境にいるよりもずっと難しいのです。たとえあなたが『株式会社のろのろ』でスーパースターだったとしても、そこでつかめる上昇気流は、『株式会社ロケットシップ』の平均以下の社員と比べてもごくわずかにすぎません」と、匿名の投稿者。多くの賛同を集めていました。
4.いつでも忙しそうにしていればいいわけではない
優秀な人は、際限なく働き、いつでも忙しくしていると思いますか? 「FabExchange」の国際セールス&トレーディングディレクターのMira Zasloveさんは、こう書いています。
「皮肉なことに、忙しそうに見える人ほど、上には登れないことの方が多いですね。スマートで熱心な社員が、あまりに多くのことを引き受けてハードに働きすぎた結果、疲れ果てたように見え、昇進を逃してしまう例をたくさん見てきました。ストレスに苦しんでいるように見える人は、それ以上与えるのは無理だと思われるため、イノベーティブな新プロジェクトへのお声がかからなくなってしまうのです」
5. 働く場所や働き方について、実際に目にすること
大きな転職を初めて構想するとき、私たちはつい、ひとりで考え込んだり、Googleの前で夢の仕事の楽しみを検索したりして、抽象的に考えがちです。でも、キャリアを決めるためには、働く場所や働き方について、もっと日常的なリアリティのある、具体的な真実を知る必要があります。実際にその目で見るまでは、決断をしない方がいいでしょう。
「campayn.com」の創設者Alek Mirkovich氏は、かつて航空管制官になりたいと思ったことがあるそうです。でも、実際にその職場を見学して、気が変わったそう。「見学に行ったら、働いている男性全員の髪の毛がほとんどなくて...。シミュレータで遊ぶのは楽しいけれど、実物でそれをやるのはかなりのストレスであることを知りました。30秒もしないうちに、こんな仕事は勘弁と思いましたよ」
6.失敗を隠さない
Zasloveさんによれば、失敗は不適格の証しとして見られることは少なく、むしろリスクを負ってイノベーションを起こそうとする意志のあらわれだと言います。「あなたがリスクを負って何をしようとしているかを理解してもらえば、チームメンバーから尊敬されるようになり、あなたのキャリアも加速するでしょう。口ばっかりでやることをやらない人は、誰からも信用されません。リスクを負う意思があることを示せば、チームメンバーも自信を持ってリスクを負ってくれるでしょう。模範を示すのです」
7.計画やアドバイスよりも、実行することが大切
キャリアを躍進させる魔法のレシピを探している人はたくさんいますが、「他人が口出しできることには限度がある」と多くの回答者が答えています。たとえば、コーチのDarren Beattie氏は、「アドバイスが供給不足になることはなく、いつでも身の回りにたくさん存在しています。でも、長い目で見て重要になるのは、アドバイスそのものではありません。むしろ、アドバイスを受けた人が実践するかどうかにあるのです。人類史上最高のアドバイスでも、それを実行に移さなければ、何の意味もありませんから」と述べています。
また、別の言い方をすれば、闇雲に従うだけでいいロードマップなど、存在しないのです。大事なのは、自分の状況に応じて、参考にするアドバイスとしないアドバイスを選別すること。前述の匿名の回答者が、そのアイデアをうまくまとめています。「この世界には、キャリアトラックも実力主義も存在しません。キャリアは、明確に定義されるまっすぐな線路などではないのです」
7 Great Pieces of Career Advice No One Ever Told You | Inc.
Jessica Stillman(訳:堀込泰三)
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