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「煙霧」PM2.5濃度上昇
07月25日 19時08分

「煙霧」PM2.5濃度上昇
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25日午後、北海道の広い範囲で空が白くかすみ、視界が悪くなる気象現象が見られました。
小さな粒子が大気中に浮遊して空気が白く濁って見える「煙霧」が起きたためで、大気中の汚染物質PM2.5の濃度も上昇し、道などは呼吸器や循環器に病気のある人は外出を控えるなどの注意を呼びかけています。
札幌管区気象台によりますと、道内では午後に入ってから空が白くかすむ「煙霧」と呼ばれる気象現象が北海道のほぼ全域で観測されました。
「煙霧」は、小さな粒子が大気中に浮遊して空気が白く濁って見える現象で、この影響で各地で視界が悪くなり、午後3時ごろには、函館市で5キロ、札幌市で7キロなどとなりました。
この煙霧の原因について気象台では「大陸で大規模な森林火災が発生し、その煙が偏西風にのって北海道まで流れてきたことによるものではないか」と話しています。
大気中の汚染物質PM2.5の濃度も上昇し、札幌市内の8か所の観測地点では午後4時現在の濃度が1立方メートルあたり、105マイクログラムから155マイクログラムになるなど、地点によっては午前中の10倍以上の濃度が観測されているということです。
また、函館市で76マイクログラム、苫小牧市で72マイクログラム、旭川市で62マイクログラムとなり、道内の広い範囲で通常より高い濃度が観測されているということです。
PM2.5の注意喚起情報は、午前5時から7時までの1時間ごとの平均値が1立方メートルあたり85マイクログラムを超えた場合や、午前5時から正午までの1時間ごとの平均値が80マイクログラムを超えた場合に発表されます。
25日は午後に入ってから上昇したため、注意喚起情報は発表されないものの、25日夜は各地で花火大会などの催しがあることから、道や札幌市では呼吸器や循環器の病気のある人や子どもやお年寄りは、体調に応じて外出を控えるなど注意を呼びかけています。
PM2.5の北海道への影響に詳しい道立総合研究機構環境科学研究センターの大塚英幸研究員は「今回北海道に流れてきているPM2.5は大陸からのものと考えられる。きのう、東シベリアで大規模な山火事があったことが影響していると考えられるがはっきりとした原因はこれから分析したい。
PM2.5の濃度が上がりやすいのは、春の黄砂の時期と秋の高気圧に覆われる時期で、この時期としては比較的珍しいが、道内に流入しやすい気象条件が重なったと考えられる」と話しています。