Updated: Tokyo  2014/07/25 19:58  |  New York  2014/07/25 06:58  |  London  2014/07/25 11:58
 

【今日のチャート】バフェット氏とシラー教授が株価予想対決

Share Google チェック

  7月25日(ブルームバーグ):米資産家ウォーレン・バフェット氏が好む株式市場見通しの指標の方が、ノーベル経済学賞のロバート・シラー米エール大学教授が開発した手法よりも説得力がある。ソーシャル・サイエンス・リサーチ・ネットワーク(SSRN)が改定した調査報告でこうした見方が示された。

今日のチャートは、米企業の時価総額の名目GNP(国民総生産)に対する比率だ。米連邦準備制度理事会(FRB)と米商務省がまとめたデータを基にした。米経済誌フォーチュンに2001年に掲載された記事で、バフェット氏はこの比率を「バリュエーション(株価評価)を示す単独の指標としては最良」と説明していた。

調査報告には事業会社と国内総生産(GDP)を基にした同様の指標が取り上げられ、シラー教授が開発した景気循環調整後の株価収益率(PER)、いわゆる「CAPE」と比較されていた。CAPEはS&P500種株価指数を構成企業の過去10年間の平均1株利益で割って算出する。

ストリング・アドバイザーズのスティーブン・ジョーンズ社長は自身のリポートで、企業イベントは特定企業の利益と広範な利益見通しに異なる影響を与え得るため、CAPEには問題があると指摘。ニューヨーク在勤の同社長は、株価動向を予想するというCAPEの機能には「GDPに連動する長期にわたる歴史的な利益傾向」と結び付きがあるようだとコメントした。

SSRNがウェブサイトに8日に掲載した調査報告の最新版でも、時価総額とGDPの比率の方が人口動態と家計所得・支出を調整した後の株式リターンを予測するのにより適しているとされている。

原題:Buffett’s Stock Gauge Seen Outdoing Shiller’s: Chart ofthe Day(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク David Wilson dwilson@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Nagi chrisnagi@bloomberg.netJeff Sutherland, Jeremy Herron

更新日時: 2014/07/25 07:30 JST

 
 
 
最新のマーケット情報を携帯でご覧いただけます。ぜひご利用ください。