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| ●温泉泉質 |
アルカリ性単純温泉（緩和性低張高温泉） |
| ●温泉効能 |
慢性リウマチ・結合織炎・神経炎・
疲労回復など |
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長島温泉に広がる多彩なリゾートストーリー。人の数だけくつろぎと愉しさがあります。
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 秋晴れの心地良い旅行日和。日本最大級の規模の温泉レジャー施設「長島温泉」取材のため新幹線で名古屋へ向かう。富士川畔を通過前「富士川陸橋からの富士山の眺望をお見逃しなく・・・」とのアナウンスにしばらく窓外に注目。４年前、旧東海道５３次を歩く旅を１年半かけて完歩したので、見慣れた景色に感慨もひとしおである。
名古屋で近鉄線に乗り換え、焼き蛤の桑名へ到着。まずはバス２０分ほどで「なばなの里」を見学する。花の少ないこの時期だが、「ダリア・コスモスまつり」が１１月２３日まで開催中で超巨大輪（３０～４０cm）５１種を含む１９６種１１，３００株４５，２００本のダリアが楽しめる。時期は遅いが快晴の穏やかな村の雰囲気で十分だ。天然温泉「里の湯」や足湯、和・洋・中華など６つのレストランと長島ビール園、大温室ベゴニアガーデンなど花と緑と食の楽園となった施設でゆっくり１日を過ごす人も多い。中でも１万２千株の花々が咲き誇るベゴニアガーデンはすばらしい。長島温泉の宿泊客は無料で入園できる。一般の入館料は１，０００円だが１，５００円分のクーポンを購入すると園内１，０００円分の買い物が出来る仕組みになっている。
見学を終えて専用バスで長島温泉へ。１４時にホテル花水木に到着。本館正面に創業者大谷伊佐氏の銅像が建つ。昭和３３年、天然ガスを求めて、長島デルタ地帯に足を踏み入れた大谷伊佐氏は、後の伊勢湾台風などの災害に幾度も見舞われながらも、昭和３８年末待望の高温良質の温泉削堀に成功。地下１,５４０mから１日１万トンの湧出量を誇る６０度のアルカリ性単純泉で、効能は浴用で慢性関節リウマチ、結合織炎、神経炎、神経痛、運動器障害、疲労回復等、飲用で慢性胃炎、腸炎、胃潰瘍、胆のう炎等。当時の「遊ぶ為に働く」というレジャーブームの波を受け、中部財界の後援を受け総合レジャーランド創設の基礎を築いた。
 早速、予約課の高橋安郎課長、倉田眞司係長に花水木本館・別館・ガーデンホテルオリーブ・ホテルナガシマ・大自然露天風呂「湯あみの島」・ナガシマスパーランドを駆け足で案内していただいた。９９万㎡という広大な敷地を持つだけに回るだけで２時間半かかった。ホテルに戻りほっと一息つく。
客室は本館１０階の角部屋１０１５号で、１２．５畳+７．５畳次の間付和室。海側向きで角の板戸をスライドさせるとガラス戸越に１８０度の展望が望め、近くはスパーランドを眼下に、遠く北は名古屋港、南は知多半島、志摩半島も見渡せる。。バスは天然温泉の掛け流し。この部屋に限らず長島温泉内のホテルでは全て客室のお風呂に源泉１００％の温泉が使用され「自然の恵みに感謝」と実感の温泉宿である。
花水木本館には大浴場「滝の湯」・露天風呂もあるが、まずは大自然露天風呂「湯あみの島」へ行く。ホテル花水木からはやや距離がある。宿泊者は宿泊当日は無料で利用できる。
「湯あみの島」は敷地内に約３９０ｍの「渓流」を再現し、毎分８０トンの急流を人工的に作り、天然温泉を利用し男女あわせ１３の個性的な露天風呂と内風呂を配置している。４ｍ×５ｍの木曽山中から運んだという大岩の湯や屏風岩の湯に入りながらの滝見風呂は豪快な気分。大浴場夢殿の湯、川見の湯、山上の湯の檜柱や梁の巨木、今の時代によくぞ調達が出来たなと思う。「湯あみの島」では和・麺・中華レストランがあり、地ビールも楽しめる。リラックスルーム、安眠室、エステテック、タイ式古式療法も利用できる。
 入浴後は、部屋にて冷酒「白雪」と懐石料理に舌鼓を打つ。仲居さんが料理を運んでくるたびにお酌をしてもらえるのもうれしい。前菜の「冬の味覚七種盛り（写真）」のフォアグラのネギ味噌・あわびの南高梅白和え・くちこ等々・・、伊勢海老・鮃等のお造り、ずわい蟹蒸し仕立て、和牛陶板焼き、蛤の海老芋饅頭、名古屋コーチンのつゆかけご飯等・・・。長島周辺の地場産高級食材を最大限活かした料理をとの料理長鈴木将氏氏の志が感じられる。
 翌日の朝食はダイニングルーム「くすの木」でいただいた。見晴らしのよいガラス張りの目の前に太いさるすべりの木が数本並ぶ。この花水木庭園には、寒椿からソメイヨシノ・アジサイ・ツワブキ等々四季たゆまず楽しめる花々が咲き、客を迎えてくれる。館内に展示される横山大観、小山硬、梅原幸雄、栗原幸彦らの絵画や人間国宝級の陶磁器作家今泉今右衛門、島岡達三、加藤卓男、鈴木蔵、清水卯一、松井康成、北大路魯山人らの作品が並び、この道のファンにはたまらない。
 朝食後、ナガシマスパーランドの９０ｍの大観覧車からの長島温泉空からの眺望を確かめる。もう一つ何か体験したいと世界最大級の木製コースター「ホワイトサイクロン」に挑戦する。かつてジェットコースターに３回乗って頭痛になったことがあり、その悪い記憶が蘇るが、あえて打ち消してデジカメを預けてスタート。見知らぬ若い女性と一緒に乗車。私の右手に座ったその女性は、右急カーブするたびに左足を踏ん張り、私の右足を思いっきりふんづける。曲線の最上部から降りるときに、身体が浮くときのどちらもスリル満点。「はーっ」とほっとして息をはいて無事に体験終了。しかし１１時０５分発桑名駅行きの帰路のバスに乗り１０分ほど走ってから、携帯電話がないことに気づく。「ジェットコースターだ・・・」慌てて連絡すると思った通り自分が座った席から見つかった。久しぶりのスリルを味わうことで相当緊張していたらしい。それとも若い女性と並んだせいだろうか・・・。（２００４年１２月）
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