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【スポーツ】<首都スポ>中川仰天の救援完投2014年7月25日 紙面から
◇高校野球地方大会 5回戦 桐光学園2−1慶応桐光学園の新兵器は1年生サブマリンだ。第96回全国高校野球選手権(8月9日開幕、甲子園球場)の地方大会は24日、神奈川大会5回戦が保土ケ谷球場などで行われ、桐光学園は1回無死満塁でリリーフした中川颯(はやて)投手(1年)が9イニングを1失点で“完投”し、2−1で慶応を振り切って2年連続の8強入りした。横浜、横浜隼人、東海大相模、向上なども勝ち上がり、8強が出そろった。 初完投といってもいいロングリリーフ。先発の山田が3連続四球で無死満塁となったところで、緊急登板した桐光のサブマリン、中川が9イニングを1失点。「キャッチャーのミットだけ見て投げました。しっかり腕が振れ、コントロールもつきました」。準備していたとはいえ、あまりにも早い登板に戸惑ったのは、むしろ慶応打線だった。 無死満塁を三振、投ゴロ、三振で切り抜けると、その後11安打されながらも失点は9回のソロ本塁打だけ。「打たせて取るのが自分の持ち味なので、ヒットは想定内でした」と涼しい顔。中学1年のときに横手から下手に転向。憧れの投手はミスターサブマリンこと渡辺俊介(現米独立リーグ)。知人を通じてもらったロッテ時代のユニホームは宝物。地上10センチほどから繰り出す直球、スライダー、シンカーを低めに集め、走者をためても痛打はされなかった。 1年生らしい、怖いもの知らずのピッチングで有馬戦、神奈川工戦に好救援した。野呂雅之監督は1回無死満塁で迷わずマウンドに送ったが、さすがに9イニングを投げきるのは想定外。「うれしい誤算です。正直、5回ぐらい投げてくれればと思っていた。投球の間というか、打者とのかけひきに非凡なものがある」と目を細めた。 父・貴成さん(43)は横浜高の名参謀、小倉清一郎コーチの横浜商時代の教え子。「相手の意表を突くようなことを教わった。息子にも、そういう話はずいぶんしました」。父が甲子園に出たときと同じ背番号13を背負う。準々決勝を前にエース山田もいい休養になった。「山田さんのカバーをできるように頑張りたい」と中川。2年ぶり甲子園へ。松井裕(現楽天)のようなスーパーエースはいないが、ことしの桐光には頼もしいリリーフサブマリンがいる。 (小原栄二) ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中 PR情報
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