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【大リーグ】

ダルビッシュ、降雨コールドで6敗目 一時は再開告知「これで負けなの」

2014年7月25日 紙面から

◇ヤンキース2−1レンジャーズ

 【ニューヨーク穐村賢】ああ、雨らめし…。レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)は23日(日本時間24日)、敵地でのヤンキース戦に先発。5回1死まで4安打2失点に抑えていたが、突然の雷雨で試合は中断され、1時間49分待った末にコールドゲームとなって今季6敗目(9勝)を喫した。一時は雨が弱まって再開の方向だっただけに、右腕も「これで負けなのかな」とぼうぜん。日本人投手では野茂英雄(ドジャース)以来となるメジャーデビューから3年連続2桁勝利は次回に持ち越しとなった。

 再開を心待ちにしていたダルビッシュの願いは届かなかった。1−2の5回1死から突然、降り出した雷雨。一時は雨が弱まり、マウンドで投球練習までしていたが…。「試合はできたと思う。チームが負けたのはもちろん悔しいですけど、これで負けなのかなと思います」。コールドゲームで今季6敗目。今季最少の67球での“完投”に、右腕はやりきれない思いを隠さなかった。

 「整備員の未熟さでダルビッシュが負けた」。試合後の米紙ダラス・モーニングニュース(電子版)が敗因に挙げたのは、ヤンキースタジアムの雨天時の対応だった。ゲリラ豪雨だったとはいえ、整備員がシートをかぶせるのに手間取ってグラウンドが泥沼化。このため、一度は試合再開が告知されたが、両チームの監督からぬかるんで危険との声が出た。対策を協議している間に再び雨が強まりコールドゲーム。レ軍のダニエルズGMは「(遅らせる)意図があったとは思わないが、起こるべき事態ではない」と怒りをにじませた。

 3回の失点は思わぬ形。1死三塁で1番ガードナーを迎え、2球目を投げようとしたダルビッシュが思わず動作を止めてしまった。「自分が想定していた(球種の)サインと違うのが出たので『マジで?』と思って、戻っちゃった」。ボークで同点としてしまうと、ガードナーには5球目の直球を右翼席に運ばれた。自然現象と自らの落ち度が重なって敗戦投手となったが、右腕の表情に暗さはない。

 「イチローさんからアウトを取れたのはもちろん良かったですけど、ちょっと違う印象を見せられたかな」。ここまで対戦打率4割1分2厘(17打数7安打)と打ち込まれていたイチローに対し、第1打席で97マイル(約156キロ)のツーシームで空振り三振。苦手な天才打者から奪ったのも含め、この日は計5奪三振。メジャーデビューから80先発での657奪三振は歴代トップだ。

 野茂以来となるメジャーデビューから3年連続2桁勝利はお預け。だが、「状態は良かった。勝つチャンスもあったと思う」。万全なら敵は雨ぐらい。エースが先駆者に並ぶ日は、すぐに訪れるはずだ。

 

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