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食品汚染今度はベトナム産シシャモに殺鼠剤、ビニール破られ混入

2014年7月25日6時0分  スポーツ報知

 山口県長門市の食品輸入業者「伊村産業」が、ベトナムから輸入して販売店向けに出荷した冷凍シシャモの容器内に、ネズミの駆除に使われる殺鼠(さっそ)剤とみられる異物や、汚物が混入していたことが24日までに分かった。シシャモは少なくとも東京都など12都府県に流通したが、これまで健康被害の報告はない。厚生労働省はベトナム政府に、事実関係の確認と原因究明を求めた。

 中国・上海市の会社による期限切れ食肉使用問題が国内にも衝撃を与える中、食品をめぐる新たな問題が発覚した。今度はベトナムの業者。商品は冷凍シシャモだ。

 山口県生活衛生課と、輸入業者の伊村産業によると、自主回収の対象となったのは冷凍食品の「子持ちからふとししゃも」。7月15日に京都府と愛媛県で異物混入が発覚。段ボール箱に詰められた10キロのシシャモを、小売店が商品としてパックに詰め替える工場で見つかった。

 京都府では、シシャモの入ったビニール袋の表面にベトナムの文字とネズミの絵が描かれていた。ビニール袋は破られ、殺鼠剤とみられる黄色い粉がシシャモに直接振り掛かった状態だった。愛媛県では未開封のビニール袋の上に、人のふん便とみられる汚物が2個、載せられていた。長門環境保健所の立ち入り調査に対し伊村産業は、輸入した箱は開封せずに、小売店側に出荷したと説明している。

 1400箱流通済み 同社がシシャモを輸入していたのはベトナム・タイニン省の、その名も「リッチ・ビューティー・フード」社。2009年から取引があった。厚労省はリッチ社の商品の貨物保留とともに、伊村産業には、同様の異物混入がないか全箱の確認を要請。5月29日と6月6日に輸入した計約2000箱のうち、小売店側に残った約600箱の自主回収を終えたが、残りは、少なくとも東京、愛知、京都、大阪、兵庫、島根、広島、山口、香川、高知、愛媛、福岡の12都府県に流通しており、県は詳しい出荷先を調査している。

 殺鼠剤の成分は、医療機関で使われる抗血液凝固剤と類似する「塩化ダイファシノン」とみられ、摂食した場合は頭痛や吐き気を起こし、重篤化することもあるというが、これまでに健康被害の報告はない。厚労省は、ベトナム政府に、混入が意図的なものであるのかどうかなど、原因究明などを求め、同国の担当部局は、調査を始めた。

 伊村産業の伊村隆社長は「国際的な衛生管理基準の認証を取得している工場なので安心していた。大変なことになり、誠に申し訳なく思っております」と話している。

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