【名古屋場所】白鵬１敗守った！琴奨菊と直接対決制し再単独トップ

　◆大相撲名古屋場所１２日目　○白鵬（小手投げ）琴奨菊●（２４日・愛知県体育館）

　白鵬は、強引な投げで自滅した１１日目の豪栄道戦とは別人のような落ち着きだった。立ち合ってすぐに得意の右四つになった。だが、琴奨菊のまわしに手がかからず左上手が取れない。それでも最後は落ち着いて、相手の出てきたところに乗じて左小手投げで転がした。「踏み込んでいったことが白星につながった」と振り返った。

　豪栄道戦の反省を生かした。前日は無理な体勢からの投げで屈しただけに「昨日（１１日目）は強引にいったので、落ち着いていった」と攻め急がなかった。これで再び単独トップに立った。琴奨菊には幕内通算４０勝目で、琴錦―安芸乃島の３９勝９敗を抜き、幕内対戦別の勝利数では最多。「今までやってきた結果」と冷静だった。

　北の湖理事長は「白鵬は気合が入っていた」と分析。優勝争いについては「白鵬が有利だと思う」と予想した。１差で３人に追われる展開で残り３日。それでも、引退を表明した隆の山が白鵬との花相撲の一番が思い出だったと話したことを振られ、「面白いヤツだねえ」と話すなど最後まで落ち着き払っていた。