堀潤元NHKアナ&蓮池透氏 原発とマスコミを痛烈批判
2014年07月25日 11時00分
元NHKアナウンサーの堀潤氏(37)と、元東電社員で北朝鮮拉致被害者家族連絡会の元副代表の蓮池透氏(59)が24日、東京・新宿のテアトル新宿で公開中の映画「あいときぼうのまち」の上映後、トークイベントに登場した。
「あいと――」は原子力発電に翻弄された福島の家族4代を描き、70年間の日本の原発政策の歩みを描いた“問題作”。宣伝や上映で制約を受けるにもかかわらず、東京電力の具体名を出した骨太な作品だ。
原発事故報道をきっかけに自局批判しNHKを退職した堀氏は「日本がTPPに参加すると農業が壊滅状態になるという時に、福島のJAが地元銀行とタッグを組んで、農産物をブランド化する取り組みを取材した。その2週間後に原発事故が起きてブランド化どころではないが、あの時に伝えようとしていた未来の話を伝えられるまで、福島とお付き合いしようと決めた」という。
一方、蓮池氏は「小泉訪朝前までは、拉致問題に全くニュースバリューがなかった。集会や署名活動は全く放送されず松田聖子の離婚をNHKが報じたのにうちの母が怒って『我々を無視するのか!』と抗議した」と憤る。
さらに「当時、マスコミは報道の多様化と言っていたはずが、今は取材拒否を恐れて、家族会を正義化してアンタッチャブルなものにしている」とマスコミの姿勢を痛烈批判。
堀氏も「記事として出るかいろんな判断が働くと思うが、出しちゃえばいい。そっち(出すほう)が(メディアの)役割なんだから。いろんな手段で出す努力をすべき」と、同映画をほとんど取り上げないメディアに向けてほえた。
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