様々な人 (2007.1.1)
 
最近、つくづく思ってしまう、、、
人が替われば、こんなにも違うものかと、、、

長い間、動物看護師の求人をしていたのだが、スタッフの定着や増員が、なかなかかなわなかった。

勤務態度不良、能力不足で、試用期間で、採用しなかった人達、自ら辞退した人達や辞めた人達と、、、
多くの人達が、私の病院を通り過ぎていった。

薬の卸屋さんや、よく来る飼主さんからは、「よく、人が替わりますね」と言われ続けていたが、やっとそんな批評も、最近聞かれなくなった。
長い間の課題であった人事問題が、やっと落ち着いたのである。

辞め方も、最近は、みんな同じ辞め方だ。
朝来て、いきなり「辞めます」と言って、帰って行く。その度に、「退職願がないよ」と言わなければならない。
自己都合の辞め方も知らないようだ。

朝、起きられなくて、何度も遅刻・欠勤をする人。
器具や薬品を入れる場所を、聞きもしないで自分勝手にとんでもないところに片付けてしまう人。
麻酔した猫を運んでくるように言ったら、麻酔していない猫を運んできた人。見ればわかると思うのだけれども。
10月のまだ寒くない時期に、しもやけになって、こまかいことが出来なくなった人。
勤務してはじめて、猫アレルギーとわかった人。
「無影灯のスイッチを入れて」と指示したら、「はい」と言って、手術室から出て行き、しばらくしてから戻ってきて、「無影灯のスイッチでしたね」と言った人。

「学会、講習会等に行かせてくれ」と言うので、会費、旅費を出してあげたのに、その内容を一切報告しない人。
仕事関係の雑誌を、病院の費用で購入していたのに、自分の引き出しにしまい込んで、他の人に見せなかった人。
こういう知識を独り占めするような人は、困ったもんだ。 何を考えていたのだろうか?病院のことより、自分のことしか考えていない。自分はこれだけの知識があるので、重宝がられると思っていたのだろうか?そういう人は、かえって逆だと思われるのに、全く気づいていない。
私が昔勤めていた職場にも同じような人がいた。人事異動で、他の職場に移動するときに、一切の資料を持って行った人が、、、そこをさらにレベルアップさせようとする気持ちは、さらさらなかったようだ。
そういう人がいると、たいていその職場は、険悪なムードになってしまう。

自分の犬を連れてきて、病院のドアの枠をかじって、ボロボロにしたのを知っていたのに、私が気づくまで、何も言わず、弁済もしなかった人。
ロッカーのキーをなくして、「家のどこかにあります。探しています」と言って、謝罪もしなければ、弁済も申し出ず、そのまま勝手に辞めた人。
クレジットカードの伝票が、使用不可だったのに、確認しないで、サインさせて、そのミスを謝りもしなかった人。
院長である私が一番伸びそうだと思って採用内定した人を、正式採用までのアルバイト期間中に、院長の知らないところで、「あなたよりいい人はもっといたのよ」と嫌みばかり言って、辞退に追い込んだ人。
苦手な飼主さんが、来院すると、奥に引っ込んで出てこなかった人。
人には「けじめを付けて辞めなさい」と言いながら、自分は勝手に辞めて、しかも貸与した被服などを無断で持ち帰った人。 人には偉そうなことを言いながら、自分の行動は、非常にお粗末な人。

人の病院に勤めた経験がありながら、髪をおろして、格好ばかり気にしていた人。
専門学校から実習生が来て、気を利かせて、診察の邪魔をしないように拭き掃除をしていたら、院長の知らないところで、「そういうことは指示していない」「勝手なことはするな」 などと言い、また、昼休みに実習生がコミュニケーションをとろうと、横に座ろうとしたら、「そこは犬の席だから座らないで」と言って、実習生をビビらせて、専門学校の先生が、わざわざ夜に訪ねてきて、「もう実習生も就職希望者も行かせられません」と、苦情を言われ、私を失意のどん底に陥れた人。 学校の先生が、苦言を言いに来ること自体が、通常では考えられないことだ。異常なことだ。

人に指示するばかりで、一度も外の草むしりをしなかった人。
「換気扇を掃除して」と指示しながら、指示された人が「どうやって換気扇を掃除するのですか?」と聞いたら、
「私はしたことがないので、知りません。」と平然といった人。
「いやー、私とうとうトイレ行ったことまで注意されちゃったよ〜。ちょうど患者さんもいなくて院長先生もいない時を見計らって行ったのに、タイミング悪く入れ違いに患者さんも先生も来られて、電話中で応対する人がいなかったみたいで、、。‘今後 、トイレ行くときは必ず言って下さい’って言われたの」と友人に笑って話し、友人も「トイレ行くのもいちいち言わないかんと?そりゃまたスゴイねー」と思わせた人。
勤務して間もないスタッフが、体調を崩して休んだら、私の知らないところで、「もう休んで」と嫌みたらたら言った人。
新たに購入した物品について、いちいち文句いって、ケチをつけた人。

「この病院は評判が悪いんですよ」と散々悪態をついて辞めた人。
以前勤めていた人が、私の悪口を散々言っていたと言って辞めた人。実際は、その人と合わなくて、辞めたことに全く気づいていないというか、鈍感というか、自惚れというか、その人が辞めたと知って、何人の人が私の病院に昼間に顔を出したと思っているのか、、、『「私が初めて医院にみるくを連れて行ったときの印象としては、その 人はあまりよくありませんでした。・・・別にナース服で髪をおろしているせいではありませんよ(^^;)仕事がどうこうではなく、、、うまく表現できないのですが、我が強いという印象です。 患者さんに合わせての応対ではなく、自分に患者さんを合わせるというか、、。特に私が最初に行ったときは、「院長が自分の知らないところで入院を請け負っている」ことがあまり気に入らないという雰囲気がありありと伝わってきました。だからそれ以降、医院の開いていない時間にそちらに連れて行ったりしていたのです。 』とメールが来たり、派遣で来ていた人は、わざわざ時間外に診察に来ていたことを何も知らない、、、。何でもかんでも人のせいにする人、自惚れの強い人は、和を乱すので、辞めてくれて良かった。

自分自身を客観的に見つめることが出来なくて、自惚れていた人。 爪を伸ばして、髪をおろした人が、いくら衛生面をも言っても、わかっている人は、「あなたの格好はどうなの?」と思われていることに、全く気づかないし、気づくことも出来ない。ましてや注意しても馬耳東風、、、。

 通勤届を提出させたら、最初に乗る駅が書いていないので、聞いてみると、「家のすぐ裏が駅ですので、書かなくてもわかると思って、書きませんでした」と平然と言った人。
 自己都合で辞めるのに、退職する日をころころ変える人。病院のことや残ったスタッフのことを全然考えていない人。

 それはそれは、いろんな人がいました。

 経験的に、よその病院で働いていた人の採用は、考えてしまうようになった。
 手術の時は、必ず、予備の剪刀、摂氏、持針器を用意しているのに、子宮蓄膿症の子宮を切った剪刀をガーゼで拭いて、渡そうとしたり、残った点滴の液を使い回そうとしたり、前に勤めていた動物病院のレベルを疑ってしまう。
 

 私について言えば、だいぶん楽になった。
今まで、週に3回、夜、私がゴミ出ししていたのが、スタッフがしてくれるようになった。
時間外の緊急手術をするときには、いつの間にか手術の準備がしてある。
手術の器具は、今まで、トレーにごちゃごちゃだったのが、きちんと整理されている。
診察するときは、掃除が優先ではなく、誰かが助手をしてくれる。
クレジットカードの決済用のペーパーの入れ方も、いちいち院長にさせなくて、各自でしてくれる。
今までになかったことだ。まあ、これが本来あるべき姿なのである。

 院長がいて、獣医師がいて、動物病院が成り立つのである。診療することが第一なのである。 獣医師は病院内のすべてのことが出来るが、動物看護師は、診察や手術、治療等に関しては、何も出来ない。獣医師の指示によって、助手をすることは出来るのである。そのことが理解できず、 自分も獣医師と同じように思いこんで、自分中心で動物病院が廻っていると勘違いする人がたまにいる。

 


でも、もうそれは遠い昔のこと。長い時間をかけて、やっと、、、