辞め方
 
 最近、ペット関係の仕事をする人と話をする機会があった。
 「近頃の人は、いきなり辞めて困る」と言っていた。
 「つい最近も、会社の車をぶつけて、親が出てきて、子供は悪くない」と言って、そのまま来なくなったり、他のスタッフに、鍵を渡して「明日から来ないから」と言って、そのまま来なくなったりと、「大変だ」と言っていた。

 確かに、最近の人は、退職の挨拶もしない人が多いし、突然来なくなる。
 就業規則を見せないのが悪いというように、開き直る態度をとる人もいた。就業規則は、冊子にして、いつでも見られるようにしているのだけれども、気付かないだけである。そういう人は、絶対自分の 非を認めない性格だ。 ケアレスミスは多いし、不器用なので、3ヶ月の試用期間で切ろうと思ったが、学校の先生が就職時に頼んできたし、知らない先生でもなかったので、ギャーギャーとうるさい人だったが、 他にスタッフがいるのでカバーできると思い、そのまま雇うことにした。だが、退職の時は、お粗末だったなあ。がっかりだったなあ。連絡もなしに突然来なくなるし、鍵や健康保険証は、郵送で送ってきただけで、文書も 電話も何もなし。当然、挨拶もない。音信不通になったので、学校に連絡すると、連絡先が変わっているようで、連絡が取れないといわれた。がっかりだったなあ。 本人と学校の先生とはよく連絡をとりあっていて、食事に行ったり、飲みに行っていたのに、、、。学校の先生の顔に泥を塗り、さらに唾をかけたような行為だ。もう少し、まともな行動をとる人だと思っていたのに、がっかりしてしまった。
 次の職場でも同じようなことをするんだろうなあ。賞与とか給料をもらった後に来なくなるんだろうなあ。会社が忙しくても関係ないんだろうなあ。後任が決まってからとか、さらさら考えないのだろうなあ。自分のことだけしか考えられないのだろうなあ。

 退職するときに、会社の備品類を勝手に持ち帰り、転居先の住所も教えず、携帯は着信拒否にしたりと、とんでもない人がいた。 退職前に「ネームプレート等は、返却します」とメールしてきて、それっきりなしのつぶてだったので、返却を促す文書を送ったのに、全く無視していた。弁護士、税理士や社会保険労務士から、「非常識な方のようですね」と指摘されたので、本人の将来があるので、業務上横領ではなく、現物支給ということで、勤務先はわかっていたので、源泉徴収票の訂正を、「他に無断で持ち帰ったものが判明した場合は、被害届を出す」と一筆付け加えて、送ったところ、会社のDVDや盗んだ諸々の物を、速攻で送り返してきた人がいた。間違えて持って帰ったものならば、気がついたときに送り返すはずなのだが、5ヶ月も経って、こちらの文書を読んで、慌てたようだった。そのまま、ねこばばするつもりだったようだ。 証拠として、メール等の文書は保存している。最初から被害届を出せばよかったと、後悔している。次の職場に多大なる迷惑をかけ 、また同じことをするからだ。

 不思議なのは、わざわざ私のところまで、連絡してきて、詳細を聞いて、私が「雇うのはやめときなさい」と忠告しているのに、それでも雇っている 「おめでたいヤツ」がいる。ある人は、「胃が痛くなるようなことが何度もあった」と告白した。寿命が何年か、縮まったようだ。
 「捨てる神あれば拾う神あり」ということわざがあるが、「人生何事も経験」、「後悔先に立たず」という言葉もある。まあ、後で悔やむことになると思う。 それだけの覚悟はしているんだと思う。

 ある人は、私に聞かないで雇ってしまって、「辞めるときに大変な思いをした」と言っていた。雇おうと思ったときに聞けばよかったと言って 、後悔していた。
 経験的に、挨拶もせずにいきなり辞めるような一般常識にかけ離れた行為をする人は、次の職場でも長続きしない。また、同じことを繰り返す。