社労士オフィスなでしこ 代表 高野 美佳

―サポートが長期間にわたるケースもあるんですね。ほかにはどのような相談例がありましたか。

 営業の仕事に就けたと張り切って入社したのに、毎日上司からひどいパワハラを受けて精神的に追い詰められた26歳の女性もいました。営業目標に届かないことに対して「お前はダメだ」と毎日怒鳴られる。だんだん精神的におかしくなり、「自分が悪い、もう死にたい」というメールが届くようになったのです。そこで直接会って、じっくりと話を聞いて心を落ち着けていきました。やがて精神的に吹っ切れたらしく、「営業成果も上がってきた。少し経ってトップセールスも獲得できた」といううれしいメールを送ってくれました。自分の言葉が心に届くことはうれしいし、やりがいを感じますね。


―日本全体としても女性のキャリア支援は急務の課題ですね。

 日本の男女格差度は先進国で最下位レベルと言われています。世界の投資家の間でも女性を活用しない企業には投資しないという意識が主流になりつつありますし、日本は早く手を打たなければ世界から本当に取り残されてしまいます。

 今後も、現在行っているサービスと理念の軸は変えず、働く女性を中心にした労働相談とキャリアサポートをメインの事業としていきます。

 さらに、労働者向けだけでなく企業全体にアプローチして、働きやすい職場作りを進めるためのセミナーやコンサルティングを充実させていきたいと思っています。出産後も女性が仕事をしやすい会社にするためのアドバイスなどは特に積極的に行いたいですね。


―今後のビジョンについて教えてください。

 パワハラや退職強要を受けて悩んでいる相談者が、自分にとって最良の解決方法を見つけて明るい表情で未来に進んでいく。また今後のキャリアに悩んでいる方が自信を取り戻して自ら未来を切り拓いていく。それを実現していくことが、私にとってのビジョンであり願いです。

 これからの時代は、企業における働きがいだけでなく、個人の生きがいこそ重要です。つまり、将来にわたっての個人のキャリアプランの形成がとても大事になるのです。

 個人が元気になれば企業が元気になり、やがて日本が元気になります。私は人事やキャリアカウンセラー、社会保険労務士の知識・経験を活かして、「個人が輝ける社会」の実現を目指していきます。それこそが日本再生の鍵だということを、すべての個人と企業に認識してもらえるよう、これからも力を尽くしていきたいと思います。


■高野 美佳(たかの みか)
1960年生まれ、愛媛県出身。1983年に早稲田大第一文学部を卒業後、外資系化粧品会社に入社し、人事部に配属になる。29年間にわたって勤務し、同部マネージャーになったあと2012年に同社を退職。翌2013年に社労士オフィスなでしこを設立した。現在は女性専門電話相談室「ボイスマルシェ」でのキャリア相談や、NPO「働く人のセーフティネット」での労働相談、キャリアデザインセミナー開催などでも活躍している。現在、中央大学ビジネススクール戦略経営研究科(MBA)在学中。

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プロフィール

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お名前
高野 美佳
お名前(ふりがな)
たかの みか
出身
愛媛県
血液型
B型
趣味
ミュージカル鑑賞、ファッション
家族
夫、娘、息子、チワワ
好きな食べ物
キッシュ、チョコレート、寿司
座右の銘
信念に従って生きる
好きな歌(曲)
「時代」「命の別名」「糸」
好きな俳優
山口祐一郎、浦井健治、山崎育三郎
好きな映画
「レ・ミゼラブル」
好きなミュージシャン
中島みゆき
休日の過ごし方
犬とゴロゴロしながら読書
好きなお花
ブルーローズ、クリスマスローズ
好きな漢字一文字
出身校
早稲田大学
飼ってるペット
チワワ