人気アニメ『機動戦士ガンダム』の魅力を徹底的に解き明かす展覧会が、2014年7月12日から8月31日まで、大阪文化館・天保山(大阪市港区)で開催されている。
1979年4月から翌年1月までテレビ放映されたシリーズ第1作『機動戦士ガンダム』を中心に、制作に用いられた企画書や各種設定資料、美術ボード、原画、セル画など約1300点を展示。会場は第1章「オープニングシアター」から始まり、第2章「メイキング・オブ・ガンダム」、第3章「ガンダムは終わらない」の3部で構成され、過去最大規模の展覧会となっている。
展覧会初日に訪れたファンは、子供のころにガンダム第1作を見ていた30代後半から40代が中心。展示品を食い入るように見つめながら、名場面について語り合う姿も見られた。特設ショップには限定販売のガンプラを買い求める人が殺到し、行列ができるほどだ。
1人でガンプラを8個購入した大阪市の49歳男性は「友だちに頼まれたのも含めて、2種類のガンプラを製作用と保存用に購入した。展覧会は充実した内容で、とくに安彦良和さんの原画が多数展示されているコーナーが印象的だった」と話す。また、兵庫県から来た男子高校3年生2人組は「お父さんが持っていたグッズを見てカッコいいと思ったのがファンになったきっかけ。ガンダムはロボットだけが主役じゃないし、敵方のキャラクターもカッコいい。正義と正義の戦いなどメッセージ性がある」「家族愛や友情などの人間ドラマが描かれているのがほかのアニメと違う」と、ガンダムの魅力を語った。
今年はガンダムが誕生して35周年。さらに来年はガンプラ誕生35周年を迎えることから、2015年夏には東京でも開催される予定。8月23日からはガンダムの新シリーズ『Gのレコンギスタ』が特別先行上映されるほか、10月にはテレビ放映も開始する。35年を経過したいまも衰えないガンダム人気を背景に、同展では約20万人の来場者数を見込んでいる。
本展の見どころと『機動戦士ガンダム』の生みの親である富野由悠季総監督のインタビューをまとめた。