操業が停止された上海福喜食品の工場(23日) Reuters

 【北京】中国の食肉加工会社、上海福喜食品が使用期限の切れた食肉を取引先に納入していた問題で、米マクドナルドは24日、今後も同社との取引を続ける意向を明らかにした。

 マクドナルドのドン・トンプソン最高経営責任者(CEO)は22日の決算会見で、上海福喜食品にだまされたと感じていると述べていたが、今回の決定はファストフード企業の中国での立場を物語っている。業界専門家によると、中国では仕入れ業者の切り替えはそう簡単ではない。業者は無数にあるが、政府による食の安全性への監視体制強化の取り組みにもかかわらず、全ての業者が安全ではないという。

 マクドナルドの中国現地法人は24日、中国政府は上海福喜食品が所有する上海の工場の慣行を調査しているが、同社の中国内の他工場からの仕入れは続ける意向だと説明した。

 マクドナルドは「この問題を放置するつもりはなく、解決する決意だ」とし、「福喜は何が起こったかを調査し、安全性を徹底的に見直すことで迅速に対処している」と述べた。

 同社の広報担当者はそれ以上のコメントは控えた。

 上海福喜は、マクドナルドの長年の仕入れ業者である米食肉大手OSIグループの中国現地法人。

関連記事