号泣県議:東京出張日に県庁滞在 日帰り不可能

毎日新聞 2014年07月25日 02時30分

記者会見で、顔をしかめる野々村竜太郎県議(当時)=兵庫県庁で2014年7月1日午後2時40分、豊田将志撮影
記者会見で、顔をしかめる野々村竜太郎県議(当時)=兵庫県庁で2014年7月1日午後2時40分、豊田将志撮影

 兵庫県の野々村竜太郎前県議(47)=西宮市=の政務活動費を巡る問題で、野々村氏が東京に日帰り出張したとする2012年5月28日、野々村氏が午前11時54分と午後5時15分、県庁にいた記録があることが分かった。出張先で人と面談したと説明していたが、時間的に事実上、不可能だと判明した。また、県議会事務局は24日、野々村氏が一括返納したと連絡していた政活費(11、12両年度は政務調査費)計1834万円の納付を確認したと発表した。

 入金日は17日。県議会事務局は利子(遅延損害金)約89万円を請求する書面を送付した。

 野々村氏の政活費(政務調査費)収支報告書では、12年5月28日は東京に日帰り出張し、阪神電車と新幹線、東京で地下鉄を利用したとして交通費計3万8610円を計上した。

 丸尾牧県議(無所属)が入手した県議会の勤務日誌によると、当日午後5時15分、神戸市の県議会控室で事務員が野々村氏に鍵を託して退庁したと記録。更に毎日新聞の調べでは、収支報告書に当日午前11時54分、県庁内郵便局で郵便物を送った領収書コピーが添付されていた。新幹線のダイヤでは始発でも午前中の東京往復は無理で、夜なら往復できるが、東京での滞在時間は最大でも20分間しかなく、地下鉄に乗って人と面談するのは事実上、不可能とみられる。【久保聡】

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