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親ロシア派「ミサイル保有」報道を否定
7月25日 6時36分

ウクライナ東部の親ロシア派の武装集団の幹部が、マレーシア航空機の撃墜に使われたとされる地対空ミサイル「ブーク」の保有を認めたとロイター通信が伝えたことについて、この幹部はロシアのメディアに対して報道を否定しました。

ロイター通信は「東部大隊」を名乗る親ロシア派の武装集団の幹部、ホダコフスキー氏の単独インタビューを行い、この中でホダコフスキー氏は別の親ロシア派の集団が「ブーク」を保有し、撃墜事件のあと証拠を隠すために墜落現場近くから移動させたと述べたと伝えています。
これについてホダコフスキー氏は24日、ロシアのメディアで、インタビューの様子を撮影したとする映像を示してロイター通信の報道内容を否定しました。
ホダコフスキー氏はインタビューの中で「もし親ロシア派がブークを持っていれば発射した可能性はあるが、攻撃対象でない標的を狙うのは砲弾のむだづかいであり、意味がない」と答えたとしています。
マレーシア航空機の撃墜を巡っては、親ロシア派の関与を疑う欧米やウクライナと、ウクライナ軍が関与したとの見方を示すロシアの主張が真っ向から対立し、双方の間で激しい情報戦が続いており、今回のような情報の混乱が今後も続けば、真相の究明をさらに難しくするものとみられます。

親ロシア派の武装集団 内部対立も

ウクライナ東部の親ロシア派の武装集団は、東部のドネツク州やルガンスク州の一部を事実上支配し、ウクライナ政府を「親欧米だ」と批判して対決姿勢を鮮明にしています。
ことし3月にロシアがクリミアを一方的に編入したのをきっかけに、ドネツク州やルガンスク州の独立を求める動きを活発化させ、武装して州政府の庁舎や治安機関の建物などを相次いで占拠しました。
それぞれ「ドネツク人民共和国」「ルガンスク人民共和国」を名乗り、5月に住民投票を強行したうえでウクライナからの独立を一方的に宣言しました。
ウクライナ政府が軍を派遣して強制排除に乗り出すと、武装集団は戦車やロケットなどの武器で応戦し、激しい戦闘で双方に多くの死傷者がでています。
一方で親ロシア派の武装集団には、地元の住民だけでなくロシア軍の元軍人や情報機関の元職員、ロシアの民族主義者などさまざまなグループが入り込み、統制が十分にとれていないとも指摘されています。
マレーシア航空機が墜落した後の今月18日には、親ロシア派の幹部で「ドネツク人民共和国」の指導者とされていたプシリン氏が辞任を表明するなど、内部で混乱や対立が指摘されています。

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