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ガザで学校に砲撃 子どもの犠牲計180人超
7月25日 5時50分

ガザで学校に砲撃 子どもの犠牲計180人超
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パレスチナ暫定自治区のガザ地区で、住民の避難所となっている国連機関の学校が砲撃を受けて乳児を含む16人が死亡し、ユニセフ・国連児童基金は一連の戦闘が始まってから死亡した子どもは180人を超えたとして、強い懸念を示しています。

ガザ地区でイスラム原理主義組織ハマスに対して地上作戦を展開しているイスラエル軍は24日、北部の町ベイトハヌーンでハマス側と激しい戦闘となりました。
この中で住民の避難所となっている国連機関の学校が砲撃を受け、16人が死亡したほか200人がけがをし、犠牲者の中には1歳の乳児とその母親も含まれています。
砲撃について国連機関の報道官は「避難所の正確な場所はイスラエル軍に伝えてあった」としたうえで、住民を避難所から安全に逃がすための措置を求めたものの認められなかったことを明らかにしました。
また、ガザにいるNHKのスタッフの取材に、砲撃を目撃した住民は砲撃はイスラエルの戦車のものだったと話しています。
一方イスラエル軍は、ハマスのロケット弾が学校に着弾した可能性も否定できず調査中だとしています。
イスラエル軍の一連の軍事作戦が始まってからのガザ地区での死者は784人に増え、ユニセフは少なくとも181人の子どもが含まれるとして、子どもの犠牲が増え続けている事態に強い懸念を示しています。

国連事務総長「学校砲撃に衝撃」

パレスチナ暫定自治区のガザ地区で住民の避難所となっている国連のパレスチナ難民救済事業機関が運営する学校が砲撃を受け、多数の死傷者が出たことについて、国連のパン・ギムン事務総長は24日、訪問先のイラクから緊急の声明を出しました。
この中でパン事務総長は「数百人もの市民が避難する国連機関の学校が攻撃を受けたことに強い衝撃を受けている」としたうえで「女性や子ども、国連職員も含む多数が死亡した」として、市民に加え国連関係者にも犠牲者が出たことを明らかにしました。
パン事務総長は詳しい状況は分かっていないとして、誰が攻撃を行ったのかは明らかにしていませんが、イスラエル軍とイスラム原理主義組織のハマスの双方に対し、ガザ地区で現在10万人が避難している国連関連の施設への攻撃を避けるよう強く求めました。
そのうえで「この事件はいま直ちに殺りくを止めなければならないことを訴えている」として、改めて双方に即時停戦の実現を訴えました。

子どもの犠牲「1時間に1人」

国連で人道問題を担当するエイモス事務次長が24日、都内でNHKのインタビューに応じ、パレスチナ暫定自治区のガザ地区で食料や医薬品の提供など人道支援の必要性が増している厳しい現状を訴えました。
この中でエイモス事務次長は「ガザ地区ではこの2日間、1時間に1人のペースで子どもが犠牲になっていて悲惨な状況にある」と述べました。
そのうえでエイモス事務次長は、ガザ地区では電力の供給が1日3時間から4時間程度に限られているうえ、住民のおよそ6割が国連の食料支援を必要としていると指摘し、「住民の生活環境は悪化していて医薬品や食料や水の提供、避難所の確保などといった人道支援の必要性が増している」と述べました。
さらにエイモス事務次長は「今すぐ停戦しなければならない」と述べて、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスとの間での即時停戦の必要性を訴えました。

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